ステムベアリングの換装も、工具と人足(自分を含め二名)さえそろっていれば充分に可能である。最大の問題点は三つ又下部の、アンダー側のインナーカラーである。是をたたき出すのだけはかなり梃子摺るので、本当はエアハンマー+チゼルを使いたい。
必要部品
4DN-23416-20-00 カバー、ボールレース ¥1165/1250 *(必須ではないが、一応ゴムパッキンがあり交換が望ましいだろう)
93399-99931 ベアリング 上 ¥1490/1600
93399-99932 ベアリング 下 ¥1490/1600
3FV-23462-00-00 シール、ステアリング ¥775/830
90202-24190-00 ワッシャ− プレート(ゴム)¥58/
90202-26142-00 ワッシャ− プレート(ゴム)¥58/
必要工具
Fフォーク+ホイール分解用に加えて
バイク用ジャッキ
ウレタンパッド (養生用)
ステアリングステムインナーレースリムーバー (S−09941-54911-000 鈴木SST¥7680)※廉価版インナーレースリムーバー
エアハンマー/チゼル
無い場合>チゼル
ステムベアリングハンマー/ステムベアリングインストーラー
>無い場合
30mmコンビネーションレンチ(打撃用ゆえ安物が良い)
鉄パイプ(規格モノ外径37mmあたりか 兎に角ステム上部から30mmめがねレンチを打てれば良い)
ブレーカーバー、トルクレンチ(対応100Nチョイまでのモノ)12.7sq
ソケット27mm、ラチェット
リングナットレンチ 12.7sq用 (90890-01403 ¥3630/3900)
打撃用鉄パイプ(CEOはFZS1000用ダンパーロッドホルダー 90890-01447¥3975/ <これはほぼ肉厚のある鉄パイプ> とアルミ角棒で代用)
ベアリング/シールドライバー
ハンマー
Tレンチ(KTC)6mmロングヘキサビット
グリス、添加剤
パーツクリーナー
布
金属磨き(ピカール等)
ラスペネ等
手順
車体をジャッキアップし、ホイール、Fフォークを外す。打撃作業があるので出来ればリジットラック等で余分に支えた方が良い。後、ブレーキホースジョイントとホーンも外しておく。
27mmソケットでステム上部のナットを外し、ハンドルごとアッパーブラケットを外す。ずらしておくだけで良いだろう。
周り止めワッシャを外しリングナットレンチでリングナットを2個外す。2個のあいだにゴムワッシャがあるので外しておく。ロワーブラケットが落ちてくるので下から支えておき、外す。シャフトにゴムワッシャがついているので外す。
上部はボールレースカバーとインナーとベアリングを先に外し、本体に残った上下アウターにはラスペネ等を噴霧しておく。
ロワーブラケットに残ったアンダー側のインナーカラーも、ラスペネ等を噴霧しておき、浸透を待って作業に移る。
上部のネジ部を傷めないようにパッド等で養生し、ハンマーとチゼルで少しづつ食い込ませてゆく。隙間が開いてきたら30mmのスパナ部を叩き込み、それに鉄パイプを上から当てて叩き落す。
ピカール等でシャフトを磨き、新しいアンダー側インナーカラーを入れ、30mmメガネに鉄パイプを当て、上から叩き込む。音が変わるまできっちり叩き込む事。
本体に残った下アウターには、TレンチとKTC6mmロングヘキサビットを組み合わせて切り欠きに当て、少し叩き落すと良い。
その後ステアリングステムインナーレースリムーバーを引っ掛け、上から鉄パイプを当て、叩き落す。同様に上アウターも下からたたき出す。(上には切り欠きが無いのでリムーバーが無いと難儀)本体側を研磨剤等で綺麗にする。
上からベアリング/シールドライバーを用いてアウターを打ち込む。キャスター角に正対して打ち込む事。(特に下側)打撃時は本体をきっちり支えるのを忘れずに。下側は潜り込んでキャスター角に正対して打つと良い。これもきちんと最後まで入ると打音が変わる。
ベアリングにグリス)を塗りこみ、シール、ゴムワッシャ類を取り付け、逆の手順で組み付け、とりあえずリングナット1個で仮組みして、トルクレンチを用いてまず1次締め込みをする。(52Nm/ 5.2m・kg)(リングナットレンチはトルクレンチ装着時に垂直に伸びる方向で使わないとトルクが狂うので注意)
一度少し緩めて、2次目は(18Nm/ 1.8m・kg)で締め込み、ゴムワッシャ、アッパーリングナット、ロックワッシャを組んでアッパーブラケットをつけ、トルクレンチでナットを締め付ける。(110Nm/ 11.0m・kg)
ジャッキアップした状態でハンドルが非常にスムーズに切れることを確認しておく事。
ホースブラケット、ホーン、Fフォーク、ホイール等を組んで終了。
きちんと各部本締めしたか確認して終了。
2004/12/23
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