<ブレーキ系O/H/ブレーキパッドの交換>

昨日、134,500kmでブレーキマスターシリンダーとキャリパシール等を換える事にした。今回は流石にブレーキホースは換えずに済ませたが、4年での定期交換はする予定。推奨はピストンシールは2年毎交換。ホースは4年毎交換。



マスターシリンダー〜リザーバータンク間の樹脂ジョイントゴムブッシュを変える場合
>Rマスターシリンダー用追加部品
2D1-2582A-00 樹脂ジョイント (\137/) ×1  
4BP-2585F-00 ゴムブッシュ  (\326/) ×1  

※CEOが流用している'07YZF-R1用セミラジアルマスターシリンダーには、消耗品として樹脂ジョイントとブッシュの品番設定が無いが、おそらく上記部品での流用が可能と思われる。

必要部品/工具等

>Fブレーキキャリパ
3MA-W0047-10 Fブレーキキャリパシールキット \2,142 ×2
3GM-W0047-10 Fブレーキキャリパシールキット \2,027 ×2

>Fブレーキマスターシリンダー/ホース(注 CEOのマスターシリンダーは'07YZF-R1用セミラジアル)
5VY-25854-00 リザーバータンクダイヤフラム(今回未交換)\420 ×1
5VY-W0041-00 マスターシリンダーリペアキット\2,951 ×1
4S8-25872-00 ブレーキホース1(今回未交換) \2,142 ×1
4S8-25873-00 ブレーキホース2(今回未交換) \3,528 ×1
90430-10005  ガスケット(今回未交換)   \79 ×7

>Rブレーキキャリパ
3JD-25917-00 ブーツ   \158 ×1
5SL-W0047-00 Rブレーキキャリパシールキット \315 ×1
5SL-25917-00 ブーツ   \210 ×1

>Rブレーキマスターシリンダー/ホース
5SL-25854-00 リザーバータンクダイヤフラム(今回未交換)\546 ×1
4S8-25895-00 リザーバータンクホース(今回未交換)\851 ×1
5VX-2581K-01 ブレーキホース(今回未交換)\2,447 ×1
90430-10005  ガスケット(今回未交換)\79 ×1
5VX-W0042-50 Rブレーキマスターシリンダーキット)\1,691 ×1



8mmフレアナットorショートメガネレンチ
10/12/14mmソケット/ラチェット
5mmHEXレンチ
−ドライバー
1#+ドライバー
ピックツール
プライヤー等
穴用スナップリンクプライヤー
オイルパン等
シリンジ
ピカール等研磨剤

パーツクリーナー
メタルラバー
リチウム/ウレアグリス
シリコングリスor付属ラバーグリス
軸ブラシ
歯ブラシ/キャリパ溝清掃用ツール等
キャリパピストンプライヤー
耐水ペーパー等
ブレーキフルード(DOT4)


手順等

>フロント側
まず、右キャリパのブレーキホース取り付けボルトを外し(12mm)、フルードを受けておき排出する。次にキャリパのブレーキホース取り付けボルトも外し(12mm)。キャリパ取り付けボルト(12mm×4)を外す。

リザーバータンクキャップの固定ネジ(+)を外し、キャップを開けてダイヤフラムを取り出す。

ブレーキレバーを外し(−、10mm)、マイナスドライバーやピックツールでダストカバーを外してサークリップを外し、キットを引き出す。ピストン、スプリング、押しピンのような細い金具、の全てを回収する。

シリンダ内部を清掃し、メタルラバーを噴霧して金具、スプリング、ピストンを組んでシリンダに入れ、サークリップで留める。サークリップは角が立っているほうが外側。プッシュロッドの付いたダストカバーにグリスを塗り、取り付けてブレーキレバーをも組みつける。

ブレーキキャリパのパッドピンを留めているベータピン2本をプライヤーで抜き、ブレーキパッドとパッドスプリングを外し、ピストンプライヤーでキャリパピストンを抜く。ピストンは各々元の位置が判るようにしておく事。

ピックツール(45°折れ 45°折れのヤツ)を使ってキャリパシールとダストシールを外す。シールの下に先を滑り込ませて捻ると簡単に取れる。

キャリパー内部を清掃する。特にシールの溝は念入りに清掃する事。錆が浮いている場合はピカール等で研摩して落とす事。 サビ落としツール等も有効。

ピストンも清掃、研摩する。ピストン当たり面に傷があり、耐水ペーパー等での研摩によっても引っ掛かりが消えないならピストン交換。

完了後、一度キャリパにピストンを入れてみる。この状態でスムーズに入らないのなら原因を追究する事。

キャリパシール/ダストシールを溝に入れる。キャリパシールにはグリスが薄く塗ってあるが、一応脱脂してシリコングリスを薄く塗り、キチンと溝に入れる。捻じれたりしないように注意。ダストシールも同様にシリコングリスを薄く塗り、キチンと溝に入れる。

ピストンにも薄くシリコングリスを塗り、メタルラバーを噴霧してキャリパ穴に入れる。

ブレーキパッドと清掃して給脂したパッドピン、パッドスプリングを組んで仮止めしておく。
ブレーキホースのバンジョーボルトとも仮組みし、ここでおいておく。左右とも同じところまで進んだら右のブリーダーボルトを緩め、シリンジでブレーキフルードを入れてゆき、仮止めのバンジョーから漏れてきたらバンジョーを本締めし、左のキャリパからも漏れてきたらここも本締め、リザーバーまでフルードが行ったら一度終了。左のブリーダーからもフルードを入れ、後はキチンとエア抜きをする。
>エア抜き

エア抜きが終了したら規定量フルードを入れてリザーバタンクの蓋をして本締めをして終了。締め付けトルクは キャリパボルト 40Nm、ブレーキホースユニオンボルト(バンジョー) 30Nm、ブリーダーボルト 6Nm。

>リヤ側
まず、ブレーキホースと繋いでいるバンジョーボルト(12mm×2)を二つとも一度緩め、戻しておく。

キャリパ取り付けボルトを外し(14mm/12mm)、、バンジョーも外し、フルードを排出する。

リザーバータンク取り付けボルトを外し(10mm)、バンジョーを外し、マスターシリンダ取り付けボルト(5mmHEX×2)を外す。マスターを下で留めているナット(10mm)を緩め、突き出し距離を記憶しておき、マスター本体を回転させて抜く。(下のリンクを外すと割りピンが必要)。あと、ナットを古いマスターから回収して新品に移植しておく事。

ダストカバーを外し、スナップリンクプライヤーでサークリップを外し、内部を清掃し、新品にメタルラバーを噴霧して組み、サークリップで留める。(角が外側)。

本体を廻し、下のリンクにねじ込み、同じ位置でナットを締めて固定し、バンジョーを仮組みして固定ボルトを締める。(23Nm)

キャリパピンの蓋を外し(−)、ピンを外し(5mmHEX)、パッドを外し、ピストンをピストンプライヤーorエアガンで抜き、ピックツールでシールを外す。

キャリパー内部を清掃する。特にシールの溝は念入りに清掃する事。錆が浮いている場合はピカール等で研摩して落とす事。鋼製溝清掃用ツールも有効。

ピストンも清掃、研摩する。ピストン当たり面に傷があり、耐水ペーパー等での研摩によっても引っ掛かりが消えないならピストン交換。

完了後、一度キャリパにピストンを入れてみる。この状態でスムーズに入らないのなら原因を追究する事。

キャリパシール/ダストシールを溝に入れる。キャリパシールにはグリスが薄く塗ってあるが、一応脱脂してシリコングリスを薄く塗り、キチンと溝に入れる。捻じれたりしないように注意。ダストシールも同様にシリコングリスを薄く塗り、キチンと溝に入れる。

ピストンにも薄くシリコングリスを塗り、メタルラバーを噴霧してキャリパ穴に入れる。

ブレーキパッドと清掃して給脂したパッドピン、パッドスプリングを組んで仮止めしておく。ピンの蓋は固着しやすいのでグリス等を塗布しておくと良い。取り付けボルトスライド部やブッシュもグリスを塗っておく


ブレーキホースのバンジョーボルトとも仮組みし、。ブリーダーボルトを緩め、シリンジでブレーキフルードを入れてゆき、仮止めのバンジョーから漏れてきたらバンジョーを本締めし、リザーバーまでフルードが行ったら一度終了。後はキチンとエア抜きをする。(>エア抜き


エア抜きが終了したら規定量フルードを入れてリザーバタンクの蓋をして本締めをして終了。
締め付けトルクは キャリパボルト14mm 27Nm、キャリパボルト12mm 22Nm、パッドピン 17Nm、 ピンの蓋 3Nm、ブレーキホースユニオンボルト(バンジョー) 30Nm、マスターシリンダー取り付けボルト 23Nm、 ブリーダーボルト 6Nm。

2009/05/17

追記 ブレーキパッドの交換/ピストンの清掃(パッドの交換部位以外は同じ)

ブレーキの溝がインジケーターを切ったら交換するのが望ましい。前(後)から見ればすぐに確認できるだろう。定期的に清掃も行うことが望ましい。

必要工具
12mmソケット+ラチェット等
プライヤー
棒ヤスリ等一式
新品ブレーキパッド  純正(F) 4SV-W0045-00-00 左右なら×2 (\6,657/)
(R) 5VX-W0046-00 (\6,101/)
※CEOは デイトナ ゴールデンパッド
F 68259(MOSモノブロックキャリパ[F]用 共通)×2
R 68278(他 VTR1000F [R]) 

ブラシ

ブレーキクリーナー
シリコングリス/パッドグリス
金属研磨剤(ピカール等)
ゴム/金属間潤滑使用可能ケミカルメタルラバー MR20 
※鈴木純正品番 99000-59019 スプレー/ 99000-25130 リキッド)

まず、パッドピンについているベータピンを抜く プライヤーかラジオペンチで抜く
パッドピンを抜き、クロススプリングとパッドを外す
キャリパーを外す 12mm×2 

ここでピストンの汚れ具合を確認しておく 汚れが堆積したままピストンを押し戻して新しいパッドを組むと、シールを傷めることになるので注意。メッキが落ちているような場合は普通は要交換である
なるべくピストンを露出させ、洗剤やブレーキクリーナーと布やブラシでピストンの汚れを落とす 隙間には布を細長く切ってこすると良い
更に金属研磨剤を布につけ、磨く。その後もう一度ブレーキクリーナー等で軽く洗い、ピストンにメタルラバーを吹き付ける。(無ければシリコングリスを薄く塗布)

ピストンを押し戻し、ブレーキレバーを握り、各ピストンがスムーズに偏り無く動くことを確認(著しく偏りがあればO/Hを検討)押し戻すのが堅い場合は、リザーバータンクのキャップを開けておくと良い ただしこぼれないよう布等で養生しておく事
ピストンにシリコングリスを薄く塗布して、ピストンを押し戻しておく

パッドピンを金属研摩剤で磨き、グリスを塗っておく 
やすり等で新品のブレーキパッドの面取りをする  (角を落としておく。)
パッドのパッドピンとの接触部も、棒ヤスリで削って均して抵抗を減らしておくと良い。
パッドとピストンの当たり面にキャリパーグリスを塗る。 鳴き防止の為
キャリパーにパッドとクロススプリングを組み付け、パッドピンをセットする。 クロススプリングの方向に注意。矢印が刻印されているので、それを進行方向とあわせる。その後ベータピンをセットする。

キャリパーを車体にセットする トルクは40Nm(4.0m/kg)
ブレーキレバーを握って、きちんと動作することを確認して、終了。

2010/12/01