<ロック機構付ブレーキブリーダーホース>



油圧ブレーキ/クラッチに使われているフルードは吸湿性もあり熱によっても劣化していく。ので、定期的に交換すべきである。
最低でも車検毎というか、二年を目処に換えておくべきだ。レーサーならレース毎、ハードな走りをする仁ならブレーキパッド換装毎に序に行っているのだし。

ちなみに、DOT3>DOT4>DOT5.1と規格の上位ほど沸点等は上がって優秀なように思えるのだが、吸湿性(耐久性)は反比例でトレードオフの関係になるので、常人なら指定通りの、(恐らく)DOT4から変更するメリットはほぼ無い。頻繁に高コストのDOT5.1を換え続けるコトを要求するようなハードな使用用途なら別ではあるのだが。
DOT4でも品質/添加物によって多少沸点が高いモノもあるので、多少コストを払ってそういう商品を使用する方が余程現実的だ。

あと、古い機体なら未だにDOT3指定のもあるが、、、まあバイク用なら調達が容易で融通が効くDOT4でまず問題は無い。

で、作業自体は差程難しくもないので有害なフルードの飛散に気をつけるコトと、エア抜きを徹底するコト位だろう。コノ手の作業はDIYの方が時間の制約もなく使えるのでショップでの作業依頼より余程徹底度は上になる。

で、作業にあたっては以前から、ハスコー製の高コストだが確実なロック機構付ホース+シリンジという商品があったのだが、、、、流石に毎日の作業で使うプロユース品といったカンジで減価償却が難しいと感じたのもあるし、バイクならソロでも何とかなるし最悪作業助手がいれば何とでもなるというコトで相変わらずシリンジ+シリコンチューブで誤魔化していた。(シリンジ>シリコンチューブ接続部は溝を穿ってからバンドで極力抜けにくくはしてあるが)
が、このたびストレートからこのような商品が発売になった。

ストレート ブレーキブリーダーホースセット ロックタイプ(¥1,590/)

コレは、ハスコー製同様にブリーダーボルト(ニップル)に引っ掛けてロックする機構を備えているので、作業時に不意に外れることもなくソロでの作業でも安心だし、当方のように下からフルードを入れる為シリンジで加圧しても大丈夫である。

ニップル構造の差異にも対応可能で、基部ネジ部を捻って距離を調整できる。ロック部内部にはキチンとゴムパッキンがあり、密着/密封性も問題ない。
個人的にはシリンジと接続して使うし、普通に上から下へのエア抜きもすることもある為にワンウェイバルブも必要ない。ぶっちゃけロック部だけ単体で販売してくれれば無駄がなくて良いのだが、、、、
それでも低コストで利便性に富む製品には変わりないだろう。フルードを撒き散らかすような経験はフルード換装作業経験者なら皆あるのだろうし。


内部ゴムパッキン画像    シリコングリスを適宜塗布すればなお良いだろう


ロック部だけ付け替えてシリンジと組んでエア抜き専用特工化     



ロック機構付ブレーキブリーダーホース       ------------------    B-
ロック部単体での部品供給は無いので減点だが、ソロでの安全確実なフルード換装作業には利便性高し。                

2013/10/22

追記 1    ニップルによる適合/不適合

本日、同じく上記製品を購入したszrsrv氏が来訪の際に情報交換/チェックして判明したコトなのだが、、、、、、、、、、

どうやら、機体メーカーによってはニップルに引っ掛からないようなのだ。当方は最初に川重製KLX125Cでテストして問題なくロック可能なので全て大丈夫だと思っていたのだが 、、、
確かにTDM900等で試してみたらリーチが足りなくてロック不能だった。

多分、逆にKLX125C等「カワサキのブリーダーボルト(ニップル)ならロック可能」というのが正しいと思われる。

※Ninja250/KLX125C 他 純正ブレーキブリーダーボルト(M8/P1.25) 品番 43056-0004   (¥504/)

TDM900/XJ6S他の、M8/P1.25のブリーダーボルトが適合する車種ならコレをオーダーして換装すれば問題ない。
態々ブリーダーボルトを換えるのだから、費用対効果は度外視してドレスアップ(笑)等の効果を得つつサビ固着防止等のメリットを出すのなら、肝心のロック機構との適合確認は取れていないがコレとかに換えてみるのも良いのかもしれない。

当方にはKLX125Cの予備キャリパが二個あるのでソレを強奪スワップすれば二個ブリーダーボルトは確保できるので、、、、、
後日、上記ステン製コスト3倍製品との適合確認を行って、OKなら二個だけステン製をオーダーしておくコトにする。              

2013/10/26


追記  2    社外品の適合確認

本日、早速用品店で上記デイトナ スペシャルエアブリーダーボルト M8/P1.25(¥1,470/)の適合確認を行い、問題無くロック可能なのを確認して二個購入した。

コレをXJ6Sに使い、KLX125C予備キャリパから強奪した川崎純正部品「43056-0004」二個はTDM900に、と考えていたが、、、、、、、、、、
今冷静に思い返してみると、XJ6SとTDM900はフロントがダブルディスクなのでブリーダーボルトは3個×2機分必要だった(苦笑)


ので、各機のリヤキャリパに「43056-0004」を使い、フロント側はステン製を使うことにする。あと二個追加購入予定

真面目なハナシ、最低でも4年毎のブレーキキャリパO/Hを行ってシール類交換等するのならば、序にブリーダーボルトもキチンと取り外して状況確認/清掃して、流路の目詰まり対策にニードル等で澱等除去し、シリコンテープを一巻き半ネジ山の先から順目に巻いてトップ部はパーツクリーナーでフルード等を飛ばし、シリコングリス塗布しておく位はしておくべきだろう。
逆に、一切手を入れずに経年劣化の進行するままにしてあるのなら、ブリーダーボルトのサビ固着流路詰まり等が起こったトコロで必然ってコトだ。           

2013/10/27


追記  2-2    不正解

どうやら、調整だけの問題で純正ニップルならもれなく掴めるようだ。

逆に、デイトナ スペシャルエアブリーダーボルト M8/P1.25(¥1,470/)の方にはかなり使いにくい。
返しまでの距離は近いのでフックされることはされるのだが、遊びが多すぎて液漏れするのだ。

手持ちの小径Oリングをはめてテストしてみたが、、、、、ガタつきは減少して上からのエア抜き程度なら可能だと思われるが、下からの加圧には耐えられないと思われ。

ので上記の件は忘れておくと良い。
社外品エアブリーダーボルトを使っている仁は、純正に戻すかこの製品を使うのは諦めたほうが早いだろう。           

2013/10/28