<ブレーキキャリパーのメンテナンス/ブレーキパッドの換装>

ブレーキパッドの交換/ピストンの清掃(パッドの交換部位以外は同じ)

ブレーキの溝がインジケーターを切ったら交換するのが望ましい。前(後)から見ればすぐに確認できるだろう。定期的に清掃も行うことが望ましい。

必要工具
12mmソケット+ラチェット等
プライヤー
棒ヤスリ等一式
新品ブレーキパッド  純正(F) 4SV-W0045-00-00 左右なら×2 (\6,657/)
(R) 5PS-W0046-00 (\4,820/)
※CEOは デイトナ ゴールデンパッド
F 68259(MOSモノブロックキャリパ [F]用 共通)×2
R 68277(他 FJR1300 [R]) 

ブラシ

ブレーキクリーナー
シリコングリス/パッドグリス
金属研磨剤(ピカール等)
ゴム/金属間潤滑使用可能ケミカルメタルラバー MR20 
※鈴木純正品番 99000-59019 スプレー/ 99000-25130 リキッド)

まず、パッドピンについているベータピンを抜く プライヤーかラジオペンチで抜く
パッドピンを抜き、クロススプリングとパッドを外す
キャリパーを外す 12mm×2 

ここでピストンの汚れ具合を確認しておく 汚れが堆積したままピストンを押し戻して新しいパッドを組むと、シールを傷めることになるので注意。メッキが落ちているような場合は普通は要交換である
なるべくピストンを露出させ、洗剤やブレーキクリーナーと布やブラシでピストンの汚れを落とす 隙間には布を細長く切ってこすると良い
更に金属研磨剤を布につけ、磨く。その後もう一度ブレーキクリーナー等で軽く洗い、ピストンにメタルラバーを吹き付ける。(無ければシリコングリスを薄く塗布)

ピストンを押し戻し、ブレーキレバーを握り、各ピストンがスムーズに偏り無く動くことを確認(著しく偏りがあればO/Hを検討)押し戻すのが堅い場合は、リザーバータンクのキャップを開けておくと良い ただしこぼれないよう布等で養生しておく事
ピストンにシリコングリスを薄く塗布して、ピストンを押し戻しておく

パッドピンを金属研摩剤で磨き、グリスを塗っておく 
やすり等で新品のブレーキパッドの面取りをする  (角を落としておく。)
パッドのパッドピンとの接触部も、棒ヤスリで削って均して抵抗を減らしておくと良い。
パッドとピストンの当たり面にキャリパーグリスを塗る。 鳴き防止の為
キャリパーにパッドとクロススプリングを組み付け、パッドピンをセットする。 クロススプリングの方向に注意。矢印が刻印されているので、それを進行方向とあわせる。その後ベータピンをセットする。

キャリパーを車体にセットする トルクは40Nm(4.0m/kg)
ブレーキレバーを握って、きちんと動作することを確認して、終了。

2010/12/01

キャリパーの非分解O/H

上記のメンテを実行しても、ブレーキの引きずり等の症状が改善されないなら、これを行う。また、SMでは2年毎のキャリバピストンシールとダストシールの交換を推奨しているので、定期的には交換すべきであろう。

必要工具等(上記に加えて)
ブレーキフルード(可能なら同銘柄だが、アルコール系DOT4なら良い)  Fキャリパシールキット(ダスト含む)
大 
3GM-W0047-10-00 (1キャリパー分 左右なら*2)(\2,027/)

3MA-W0047-10-00 (左右なら*2)(\2,142/)

Rキャリパシールキット(ダスト含む)
5JW-W0047-00(\420/)

ピックツール一式(PB製等のマシなものが良い 無ければマイナスドライバーだが、あると格段に作業能率が良い)
Fクランプ等(キャリパピストンの押さえ用)
フルードストッパー(キャリパーを外した後の漏れ止め 自作も可 無いなら垂れ流しで買い物袋等を使用して)
エアコンプレッサー及びゴムキャップ付エアーガン(可能ならショップ等コンプレッサーのある所で使わせて貰ってピストンだけでも打ち抜かせて貰うと良い もしくはOA用ブロワーにゴムキャップ<アストロで60¥>を装着して使用)
キャリパピストンツール
木片 (キャリパ打ち抜き時に受ける為の)

まず、キャリパーを車体から外す フルードが漏れてくるので対策する。
キャリパピストンを押し戻し、フルードを抜いておく

ブレーキパッドを取り外し、片側に木片を当て、Fクランプで押さえてエアガンで圧をかけてピストンを打ち抜く 抜けないならキャリパピストンツールを使う

ピックツールを使って、ダストシールとキャリパシールを取り外す 右45度に曲がって、更に下に45度曲がっているピックツールが一番適している。シールのサイドからピックの先を溝の下まで入れて、シールの下をすくうように「くいっ」と捻れば簡単に外れる。内壁を傷つけないようには注意する事。

内壁をパーツクリーナー等で洗浄し、汚れを徹底的に落とす。沈澱固着等はピックツールや サビ落としツール等で慎重に削ったりして落とす。錆等があれば金属研磨剤を布につけて磨いたりして落とす。

ピストンを金属研磨剤で磨き、綺麗にする。表面に腐食等があれば諦めて交換したほうが良いだろう。その際、R1用アルミピストンに換装してしまうのも一つの手(アルミ F大 5PW-2580U-00 F小 5PW-W0057-10) (ノーマル F大 4SV-W0057-10-00 F小 4SV-W0057-00-00 )

この状態でピストンと内部にメタルラバーを吹き付け、ピストンを挿入して、引っかかり等ないか確認する。

新しいシールに、薄くシリコングリスを塗布する 厚く塗るとシールがきっちり嵌らないので注意。(一応低コストなラバーグリスも純正部品のシールセットに同封されている)
それからシールを溝にはめていく。捻れたりしていないできちんと嵌っているか確認の事。

ピストンにシリコングリスを薄く塗り、メタルラバーを噴霧してゆっくり挿入する。

これを左右行い、キャリパを組み付けて元に戻し、ブレーキホースを繋いで、きっちりとエア抜きをして動作確認を行い、一応終了(後でもう一度エア抜き

2010/12/01


フロントMOSモノブロックキャリパ内画像