ブレーキーローターの固定ボルトのような、滅多に廻す事も無く、外れてはいけない部位のボルトにはネジロック剤が使われている。
で、このボルトを外したい時には、フツウのソケット+ラチェットではまず廻らないだろうし、無理矢理力を加えると舐めるのも怖い。
強い力を掛ける「だけ」なら、ラチェットでは無く300mm〜の長めのブレーカーバーを使えば良い。
これだけでもだいぶ違うのだが、固いネジにはゆっくり力を加えるよりは一気に力を加えた方がなめたりする確率は低いのだ。ので、柄を持って手やハンマーで一気に叩いた方が良い。
既にお分かりだと思うが、インパクトレンチはコレを電気やエアの力で、レンチ内部のハンマーで打撃を行ってくれるのだ。
高トルクが出せるのと一気に力を加えてくれる非常に便利な工具なので、使えるのならコレを使う事が
望ましい。
あと、ケミカルの力に頼るのも良いだろう。 云わずと知れたワコーズ ラスペネ
コレは緩まないボルト等に噴霧すると、浸透して廻りやすくなるのだ。勿論100%廻ると云う事は無いのだが、是非所有しておくべき一品だ。使用後は件の自在ノズルを外してバリアスコート等別のスプレー缶に流用するのが良いだろう。
更に、業務用上位版のワコーズ ラスペネC もある。
若干コストは上がるがフッ素樹脂配合で更に潤滑性が期待できるし水置換性もあり、此方を選択しておくのも良いだろう。
あと、浸透性を上げるには時間をおく手もあるが、微細な「隙間」を作る事も有効である。
具体的には緩めたいボルトヘッドに適合のソケット等を当て、プラハン等でボルトに適度な打撃を与えるのだ。あまり強力に打撃を与えてはボルトヘッド等を潰してしまうので、プラハンで充分。
更に、HEXボルト等で舐めるのも怖いトコロでは、ANEX ねじ滑り止め液やスクリューグラブ等を使うのが良い。
要は、隙間を微細な粒子で埋めて滑り難くするという商品だ。ドライバーやレンチの先に塗布するだけでかなり喰い付きが良くなる。
粗めのコンパウンド(無いならバルブコンパウンドでもいけるらしい)でも「一応」代用は利くので、困った時は使ってみるのも良いだろう。勿論、事前に専用品を購入して常備しておく事が望ましい。
あと、言わずもがなであるが、、、、「信頼出来る精度の高い工具」を揃えておく事も重要である。このあたりの高トルクを掛ける場面は粗悪品と一流品の差が顕著に表れるトコロである。
粗悪品だと比較的にしろ精度が甘く、工具の側かボルト側どちらかを、なめたり折ったり壊したりするのだ。
銭が捨てるほどあるとか、虚栄心が重要とかの下らない理由以外では所謂「ブランド品」で誂える必要はそれ程無いのだが、少なくとも工具製造企業としての「看板」をキチンと掲げており、継続して評価に晒されている企業の中から選択するようにはしたい。
CEO的には、基本のソケットやHEXソケットは国産KTCやko-ken製が多い。
2010/11/21
|