<オールシーズンウェア>

各メーカーがラインナップにも入れてちょっとは見かけるようになってきた「オールシーズンジャケット」と銘打たれた商品だが、、、そのパンツ版もKOMINEから出たので試しに購入してみた所、KOMINEにしては悪くないので紹介しておく事にする。

PK-703 フルイヤーライディングパンツ アエラト
\16,800/(※5XLB・6XLBは¥17,850/)

フルイヤーと銘打たれてはいるのだが、腿の部分にギミックがあって外半分を開放/大型メッシュインテークとして使えるのと、脛にベンチレーション用ファスナーがあるだけで、着脱式の保温インナーや防水ライナーは無い。ので但し書きのにも記載があるが、単体での冬季使用はまず不可能である。

だが、基本は好天時スリーシーズン用ライディングパンツと割り切って考えれば、以前のコミネ製品に比べると格段に優秀である。

流石にフルメッシュ程は通気性は無いが、ベンチレーション用ファスナーを開け閉めするだけ等の、状況に応じた調整も可能で、ギミック自体の出来も悪くないし使い勝手は良好である。
サイトでも説明は無いが、上部中央の「ボタン」は「cobrax」とかいうパテントの製品で、、、簡単に説明すると、ボタンとフックの良い所取りの構造で、、、凸部と、凹部の端の方に入れてスライドさせるシステムで、保持用バネもあってこれは本当に使いやすい。
他にも、ファスナーは全て信頼できるYKK製になっている。

以前のフルメッシュライディングパンツは、サイズが同じでもかなりルーズなカンジでそのままではバタついて不快であったが、コレはタイトに纏められており裾にもずり上がりを防ぐゴムの縁取りが裏側についており、かなり効果的である。

まあ、、タイトにしたが故に防寒/防水インナーの装備はどのみち不可能である。降雨時には素直にレインウェアを上に装備するのが妥当だろう。厳冬期にはマトモな冬季用ライディングパンツを装備するべきだ。

プロテクターは、膝と腰の外側にある。腰のは申し訳程度のクッション。一番重要な膝のガードは内部のベルクロで位置調整可能でまあ悪くない。

正直、耐久性のテストは未だであるのだが、、、、
賞味期限の問題もあるし、模倣商品も出そうなので早めに紹介しておくものである。元々、他社のオールシーズンジャケットのライディングパンツ版というだけで独創的という訳でもない商品企画だ。それでも、このレベルならば充分に活用できると思われである。

一応、CEOが所有しているジャケットも紹介しておく。コレがオールシーズンジャケットのパイオニアなのかは不明だが、、、、

GW GSM22701 G-TEC エアマスター (\120,000/)(既にメーカーサイトには無いので通販サイト直リン)

頭のイカレた価格設定だが、腕/胸/背のベンチレーションはかなり大きく開いて高度に機能するし、防水/防寒ライナーはゴアッテクス/光電子プリマの本格派。とはいえ丈が普通で厳冬期には若干苦労はするし、当然ではあるがフルメッシュ程は涼しくも無い。

しかし一年中旅の空で、本気でコレ一着で通年使用する気だとか、砂漠のラリーレイドでの強烈な寒暖差等なら、コレに勝るジャケットは無いだろう。(CEOの夏季ツーリング用標準装備ジャケット)

とはいえ、現行の3シーズンEuro/Neo Euroでも同様のベンチレーションのギミックは採用されているので無理にコレを買う必要は無いのだが。
常人は素直に春秋/夏/冬と3つに分けて装備を揃える方が良いだろう。



オススメレベル

KONINE アエラト     A------3シーズン用としては有効

GW G-TECエアマスター  C- ------性能は兎も角費用対効果悪/放浪の旅には有効?


2009/05/15

追記   考察他

今回、G-TECエアマスターのフォロワーである、

KOMINE JK-802フルイヤージャケット ゲパルド
(\28,350/ 5XLB、6XLBは\29,400/)

を購入したのだが、、

腕がタイト過ぎて、常人にはインナー他重ね着も不可能なので厳冬季の使用は絶望的だが、脱着式透湿防水ライナーとベスト状の脱着式保温インナー、胸部/肘/肩プロテクターとウレタン背部プロテクターが付属している。

ベンチレーションは、胸部/背面のベンチレーションは普通レベルだが、袖部のベンチレーションは腕の殆どをカバーする長さのファスナーで、しかもほぼ正面方向を向いているので走行中はかなりの風を取り込めるようになっている。この点だけはGW G-TECエアマスターよりも優れている。

製品の質感はKOMINE内比較でも最新のよりは若干劣るか?といったレベル。ファスナーは無銘。
丈はメッシュジャケットよりも長めでフィット感も腕以外は悪くないのだが、、、、、

カラー設定は「黒」一色。これでは真夏は暑くて耐え難いと思うのだが、、、、、、
コレを有効に使うには、、、、袖のベンチレーションを開閉する事による調整機構を最大限に活かして春秋の寒暖差に対応させる用途こそが最適だ、と思うのだが。

因みに、G-TECエアマスター以降の、袖部(腕の内側)ファスナー式ベンチレーションだが、、、 少し前のEuro冬モデルの、袖の絞り調整用ファスナー(インナーを抜いたりした時の調整用)のギミックを見て、「ここの内側をメッシュにすれば即大型ベンチレーションになる!」と気がついてベンチレーションとして採用して、、、、生産設備も流用する為「そのままの位置」で取り付けて継続している、、、 ような感だ。

フォロワーのゲパルドはそういう制約が無いのでインテークとして有利な位置に配した、とも考えられるし、構造のパテント回避の為、、、かも知れない。

何れにせよ、ゲパルドは「フルイヤー」と銘打たれてはいるが最適なのはアエラトと似て春秋(+夏)だろう。

意外に好評のようなので、来年あたりには後継モデル(KOMINEは製品毎のイヤーモデル制では無く、一代限りのペットネーム制)も出ると思うが、、、、どう変えてくるか?
CEOは割り切って春(夏)秋の用の高性能ベンチレーションジャケットにしてはどうか?とKOMINEに提案しておいたが、、、

KOMINE フルイヤージャケット ゲパルド B −−−−−−−−−

春秋用と割り切って使えば袖ベンチレーション機能は秀逸
(但し08モデル故、購入は後継モデルが吉か?)

2009/10/23