>序 個人的諸事情
「コラム」を破棄して再建する気が皆無の為、此処に記載しておく。
当方は実にアレなバイク便稼業従事で趣味もバイク、という逝かれた状況だったので積算走行距離が1,000,000km+にもなったが、2013/08に軽貨物配送とバイク便並立状態で、、、、
XJ6Sで自爆高速道路転倒事故 右足踝骨折>半年近く療養。復帰後に、軽貨物配送専門での業務従事を打診され、そのまま軽貨物配送に。
勿論、需要があればバイクでの業務も可能ではあった。
2014/3月に、軽vanで業務従事中に、低速で被追突事故。(当然 0:100)。むちうち症状。
バイクに騎乗すると半日程度で体調不良、、、、後にMRI受診の結果、頸椎椎間板ヘルニアと診断される。コレはメインハーネス損傷≒再起不能レベル
バイクは極力封印し、回復に賭けて通院。
2015/04 一年経過後、通院終了>後遺障害申請の直前に再度低速で被追突事故。
今度は首に加えて腰椎も軽くヘルニアに 通院再開、、、、、、、、、、
2015/12 豊中でバリバリピカピカのウラル サイドカーが停まっているのを視認。オーナーはいい年の老人。
後に情報を手繰ってみたトコロ、近代化改修されまだ新車売っている事や、2WD機はノーヘルで騎乗可能である事を知り、、、、、、、、、、、
イロイロ考えた挙句、愛機二機に時偶申し訳程度に半日/近距離騎乗して誤魔化し、人馬共に腐りきっていくよりはウラルに換えてノーヘルかそれに近い軽さの首に負担を掛けない状況にしての騎乗再復に賭けてみたくなったのだ。
完調ではないにせよ軽貨物配送業務は取り敢えず続けていられているし、風防等で首肩等への負担を徹底的に減らせば軽の運転時と然程差があるとも思えないので。
で、偶然ウチからバイク/車で15分の近所に、「ホンダ販売門真」という年間日本一ウラルを売っている店があるので、そこに出張ってウチのガレージにウラルが入庫可能か?を実験して戴いた。
ウチのガレージは内部が四角ではなく、バイク二機駐めている左側は寸法的には問題は無いが奥行があまりなく、入口から斜めにバックで入って云々しなければならないのだ。ウチの入口はスロープも越える必要があるのでバックギア必須。
ホンダ販売門真の大将に出張って戴いての実験の結果、1〜2回切り返せば無事に駐機可能だったので、購入は本決まりに。
新車購入以外は無い当方は、2016年モデルのGEAR UP/URBAN CAMOを購入する。契約はモーターサイクルショー前後で日本発表後?納車は2016夏頃。
> 弐
製造元は、現在では「ウラルモト社」
以前の名称は、所在地がウラル山脈の麓のイルビトにあった為か共産圏風に素っ気なく「イルビトモーターサイクル工廠」(Irbitskiy Mototsikletniy Zavod)と呼ばれていたし、基本的にモデルチェンジしていない為一貫性を重視してか現在でもこう呼ばれる事も多い。当方も「IMZ」との表記を踏襲する。
ロシア唯一のオートバイメーカーであるが、商品が基本的に「ウラル」のみであるので「ウラル」でも通るw
朴李元の旧BMWや、長江、ドニエプル等の兄弟分との互換性も多い。
機体は軍用機だけあって鋼管フレーム等は異様に肉厚で重く、樹脂パーツは殆ど無かった(近代化後、少々は増えたようだが)製品自体の信頼性は兎も角、可逆修理性、整備性、抗堪性等は異様に高い。
また、DIYでの追加装備品等も、側車の鉄板に穴を開けて取り付ける程度なので相当のコトが可能。
修理不能廃車はまず考えられないので普通に一生使える。当方は本気でくたばるまで騎乗する予定。多分、死亡/廃兵等人間側の騎乗不能が先w
運転操作については、、、、、、、、、、、
バイクとも四輪とも異なる、と云う事をよく理解しておく必要はありそうだ。
サイドカーの運転は一冊本が書ける位だから詳しくは各自調べれば良いが、簡単に言うと「重心が約20%程度船側にオフセットしている」
=慣性の法則で加速すると船側に曲がる(ウラルなら右)/減速すると車体側に曲がる(同左)
ウラルオーナーには右折時や右コーナーでの事故が多いのは、船が浮いたりでビビって減速するとふくらんでコースアウト、、、、だからだ。
教本には「右で曲がりきれないトキには、フロントブレーキを少し掛けてアクセルを捻ると曲がれる、、、時もある」とかw
要は三輪ドリフトw
(当方を含む)新兵は、素直にバラストを側車軸上に40kg程度積むのが良いようだ。勿論、右コーナーは特にキッチリ減速して、加速しつつ抜けるというマニュアル的走行を徹底するのが良いだろう。
バラストに適しているのはポリタンク+水や大量の釘等々。
唯一無二の「サイドカー付きが標準」の機体であり、軍用ベース故ミリヲタにも大人気。異様に存在感がある為戦争、アクション映画等々でも劇中何度か登場しているようだ。レトロ感故老人にもよく話し掛けられて大人気w、子供には安心して乗れるから大人気w
まあ、、、、、、、、、
当方だって身体がブッ壊れていなければ眼中には入らなかったのだろうが、、、、、、
騎乗出来る機体があるなら不問だったとはいえ、実に魅力的な機体ではある。
FI化されてブラックボックスは出来たが、信頼性は向上したので文句はない。後はDIY出来るトコロを増やしながらトラブルと付き合っていく予定。
2016/02/20
>参
性能面では、BMWの650cc縦置きサイドバルブ(現在はOHV2バルブ)水平対向空冷二気筒E/Gが大元で、その「完全コピー」なのでほぼ全て流用も可能。
後にボアアップされて750ccに排気量は上がったが、それでもボア×ストロークは78×78のスクエア。FI化により少々だが馬力/トルクも上昇し、41hp@5,500rpm/42ft-lbs@4,300rpmになった。(42ft-lbs=5.8kgf=56.9Nm)
カタログスペックだけを見れば、現代のモーターサイクルと比較して非力に見えるが、トルクカーブは実にフラットな台形で低回転から高回転まで実に扱いやすいのが見て取れる。勿論、長い割り箸(プッシュロッド)を介してバルブを云々する古臭いOHV故、どうしても回転数はある程度までしか上げられない(本田 GL400/500は割り箸で10,000rpm回るキチ●イE/Gw)
低回転から充分にトルクが稼げるのも、クソ重いカムを(複数)回して(多くの)バルブスプリングの抵抗を押し下げて動く現代的高性能機とは異なるシンプルなOHVならでは、だ。デメリットとメリットは常に表裏一体。
整備面でも、縦置き水平対向二気筒なら作業空間云々は全く問題にならないのでヘッドカバーを外すのも実に容易。プラグ交換は言うに及ばず、タペット調整にピストンリングやピストン、シリンダー、バルブの点検交換等も他と比較にならない容易さだ。
最高速は、キャブ機は65mph=104km/h、FI機は70mph=113km/hと軽二輪より遅いレベルだが、迂闊に急制動掛けると左に曲がる>最悪スピンする等の癖もあるので常に慎重でゆっくり走らせるのが基本の機体だ。フラットトルクで淀みなく加速するので調子に乗って全開走行を続けると当然エンジンブローするw
ウラルにはタコメーターは無いが、レッドゾーンに入れっぱなしで走るのと同じなのだから当然だが。
一応、100km/hが制限速度になるが、無理が効かないので巡航速度は80〜90km/h付近が現実的と思われ。
ウラルは基本的に軍用/田舎バイクで未舗装路での小型馬のかわりってのもある。
ドイツもロシアも寒冷地であり、コメリカは基本ストレートロードで差程渋滞は無いので空冷エンジンでオイルクーラーも無用かも知れないが、このくには都市部は渋滞鄙は山岳路気味、ってのが多い為、、、、実のトコロURALの適性にはあまり合致していないと思うw
エンジンは走って自然冷却する他無いので、夏季に渋滞にハマるとすり抜けも不可能なウラルは実に厳しい。オイルフィルターがリプレイス式からカートリッジ式に変わって幾分冷却効果が上がったようだが、それでも厳しいことには変わりがない。
ハマったら定期的に路肩に停めてオーバーヒート対策するとかも良いのかもしれないが、個人的にはあまり感心しない。
スピンオン式オイルフィルター装着車なら、オイルフィルター部にオイルブロックを取り付けてオイルクーラーを配し、オイル冷却機能を付加するコトが可能だ。電動ファンを配しての強制空冷も併せて行う予定。
2016/02/21
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使用雑感
エンジンが暖まっていても、始動後しばらくはストールしやすいので要注意。
セイフティ機構が少ない為、セルスターターを廻す際にはインジケーター「N」を確認の事。
制動後に「N」に入れてインジケーターが点灯しているにも関わらずギアが入っている事も稀によくあるので注意ω
キーONにするとヘッドライトもONになるのが気に入らない。ヤマハ発に慣れ親しんでいると、エンジン始動後にヘッドライトONになるのが当然だと思っているのだ。
一番手っ取り早いのは、ヘッドライトハーネスのマイナス線を中途切断してスイッチを噛ませば良い、が、、、
法的にはアウトだし、あまりスイッチ類が増えすぎるのも感心しないので後付けリレーでエンジン始動後点灯に変更する。
クラッチレバーは相応に重い。国産現代機のワイヤー式クラッチと比較すると、だが。
2016モデルは、2WDセレクトレバーにロック機構が付加されており、走行時に振動等で2WDに入って不意に曲がらなくなったりするトラブルは発生しなくなっている。旧型も部品を替えれば対策可能か?
レバーがスプリングのテンションを与えられており内外に可動する。山を越えて1WD〜2WDに変更する機構になってるので安心。
予備タイヤが側車で一番後ろに出ている。故に、壁が相手なら最初に接触するのはタイヤ。
コレは衝撃吸収等に実に都合が良いω
ギアアップ付属のジェリカンは位置関係が絶妙で、トランクを上げない限りジェリカンを取り外したりジェリカン蓋を全開にする事は不可能。ので、余計なロック機構は一切無用。
ジェリカンは蓋が後ろ向きでないと収納不能
2016/05/22
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URAL GEAR UP 2010年式との比較雑感
先日、知人がウラル販売門真ωに並んでいた中古のGEAR UP、2010年式を購入した。
で、他人の機体になぞ乗りたくも無いのに乗って比較してくれ、とのたまうので少しだけ転がしてみた
2010年式のギアアップと思われる機体を、尾灯レンズを丸タイプに換えたりと若干レトロイメージを追及したような奴だ。
2016年式と大きく異なる点は、キャブ仕様、オイルフィルタはリプレイス式、リヤがドラムブレーキ、サイドブレーキがレバー引き上げ式ではなくフットペダル踏んでからのレバー押し込み固定式、トランクロックキー無し、タンク小物入れのロックキー無し(平行ピン式ネジ)、側車トノカバーがベルト式固定、、、
ステアリングダンパーがオニギリ式
他にも細かい所は改良されているのだろうが、目に付いた所はそんな所だ。
フツーに走らせるコトは可能だが、加速時等にハンドルがブレてバタつく、、、、
件のオニギリステダンを締めても然程は改善されない。
、、、、、、、、、、、、、、
要はアレだ。最近になって古のオニギリステダンから油圧ステダン付きに換わった理由、って奴だろうなあ、、、、、、、、
2016年式が如何にマトモになったのか、という理由だな。、(コストは相当上昇したがω)
安全性に直結する部位なので、死にたくなければ何をおいても最初に油圧ステダンにコンバートする事を推奨したいが。
純正OP 油圧ステアリングダンパーマウンティングキット(¥23,330+工賃)
後は、評判通りフットブレーキペダル位置が低いω
ゴムのライザーを輸入するか、ドルリωで孔穿ってDIY嵩上げするかで何とかはなると思う。
タンク上の小物入れはコッチの方が良かった気もするω
ねじ切ったりする可能性のある危険キーよりマシに思える。いずれにしても、タンクバッグが鎮座してるので使用する気は微塵も無いのだが。
リヤのドラムも良し悪しω
即タイヤ交換可能ではあるが、左右のブレーキバランスが取れないとの評判なので、、、、、
いずれにしても、変更点≒「態々コストを掛けて不具合対策」を甘く見ない方が良いと思われる。
ニュートラル出しとかは、まあ可能なレベル。各所の錆は、、、、この機体を錆から守ることの難しさを示しているω
某コメリカ機のように雨の日は一切乗らず、常時ワセリンでも塗っておけば良いのかもだが、、、、、
使ってナンボ!の人間なので、テキトーに錆とも付き合っていく予定
ウラルはどの年式のアウトオブデートな機体でも、アップデートで現行型同等の機能を取り付けるコトは可能(コストを勘案すれば新車買ったほうが早い!とかもあるだろうが、、、)なので、積極的なアップデートも一考の余地があると思われ。
いかにスタイルやイメージに拘泥しようとも、昔と違って最高速60km/hしか出ないレベルではないのだから、それ相応に、な、、、、、
あと、車載工具が無くなっていたので件の盗人冷凍製汎用蟹目レンチを譲渡した。
2016/07/24
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ウラルのセンタースタンドの掛け方
知人の2010ギアアップのヤローがやってみせたのだが、350kg級のウラルでも問題なくセンタースタンドを掛ける事が可能。
要は、踏み代のある現代機に慣れていた為に踏み代の無いセンタースタンドに惑わされていたのだ。
まず左に立って「し」状のセンタースタンドを足で踏んで軽く地面に接触させて位置を確認して、機体を前に押し出してから全力で引き戻しながらセンタースタンドを踏んで接地させつつ後方に引き上げる。以上。
要するに、ウラルのセンタースタンドの「し」形状はこの為に最適な形状なのだω
しかし、コレだけでは側車輪は換装不能。軽い側車側なら突っ張り棒でも当てれば何とかならなくも無いとは思うが、結局の所パンタジャッキがあるに越したことはない。
そして、体調不良時の当方には無理だったので相応に力も必要な手だω
2017/03/30
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シーソー式シフトペダルについて
当方も含めてフツーのリターン式シフトペダルに慣れた人間には、ウラルのシーソー式シフトペダルは非常に使いにくく感じられると思う。
が、踵踏み込みシフトアップに慣れてしまえば………
こんなに楽なモノは無い!と断言できるω
いちいちつま先をシフトペダル下に迂回させて動かす必要も無いし、つま先も痛まない。
ウラルを購入したら嫌がらずに踵踏み込みをキチンと練習する事
2018/04/04
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建前と現実
少なくとも、ウラルのサイトに行ってウラル誕生の歴史を見ると
WWU直前に、部隊機械化の為側車付きオートバイを求めていたが、当時のソ連にはマトモなバイクも製作能力も無い為、密輸により現車入手してコピーしてウラルを作り上げた、とある。勿論諸説あるのだが。
が、少なくともウラルジャパン代表者ブラド氏を含め内部のロシア人複数はそんな説は信じていないようだ。
独でBMW RシリーズサイドカーがU型に切り替わった際、旧型で余剰となったT型の生産設備を譲渡されたものだ、と。
そう言われると確かに説得力がある。
独ソは1941年のソ連侵攻まではWWTの敗戦国と、共産主義への干渉戦争とそれに続く排斥によって、負け組同盟と言う形でかなりの親交があった。
独軍の軍備はベルサイユ条約下で大幅に制限を受け、戦車や飛行機の保有を制限されていた。この為秘密裏にソ連領内で戦車や飛行機の訓練を行っていた訳で。
それに当時独ソ不可侵条約締結下でもあり最大の貿易相手国でもある。この為、余剰生産設備を譲渡したというコトには特に違和感は無い。
ヒトラーとスターリンの指導者双方が互いに信用しておらずいつか開戦も辞さずと考えていたとしても、両国の現場や軍部としては本気で戦争を考えていなかったのは不思議なコトではない。態々ポーランドという緩衝地帯を消滅させて両国を地続きにしたのは独ソの両方でもある訳だし、ね。
所詮戦争もビジネスってなω
2019/01/12
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