<合理的構造 >

当方は、バイクを業務に使っている所為もあるのだが、性格的にも実用的な機体が好みである。

しかし、現状ではそんな機体は少数派である。少数派であることは嫌いではないのだが、小石を投げる程度のことはしても良いと思う。ので意見を言わせて貰う。本来は当方如きが言うことでもないのだが、、、、

世の中には「空冷四発命!」とか、空冷エンジンが好きな奴が多いようだが、当方には全く理解できない。この手の奴は何故好きなのか、空冷のどこがどうだから、という事を論理立てて説明できないからだ。ドグマを持つ宗教みたいなもので、全く話が噛み合わないのだ、、、

最初から説明すると、空冷エンジンは走行することによって空気を受けてエンジンの冷却を行う方法で、

メリットとしては、水冷等より構造が簡単(低コスト)で、冷却機構構造物も無いのでその分軽く、同じく物理的ダメージにも強い。
一応記載しておくが、空冷のほうがエンジンの音が官能的、とか理解不能な事をいうヤツもいるのだが、それは単に、エンジンにウォータージャケットが無いので外に音が伝わりやすいというだけのハナシである。

デメリットとしては、走行しないと冷えないので最悪の焼きつき防止の為エンジンのクリアランスも広めに取ってあり、当然無意味なロスは多く絶対性能も低い。しかも、単気筒と並列二気筒以外の構造だと、各気筒均等に冷えないのでバランスが取りにくい。 (いわゆるアメリカンタイプの空冷V2は、後方バンクが冷えにくい Lツインはまだマシかもしれないが、、、)

論理的思考を出来る人間ならメリットの方を活かせるのは、軽量とダメージの強さのメリットを活かせる小排気量の単気筒オフ車か低コストの原付くらいと考える筈だが、、、、、
まあ、どんなバイクだろうが鑑賞して楽しむ分には問題は無いし、好きにして欲しいのだが、実戦で使われるモノは使ってナンボであるので、造詣の美しさとか官能的サウンドとかでは何の足しにもならないのだ。
数字と結果で証明されない世界の住人達には重要なことかも知れないが、実用に用いる人間からすれば噴飯モノだ。

先のコラムで当方が毛嫌いしている川崎重工のバリオスについて触れたが、バリオスTからバリオスUに変わり、リヤのサスがモノサスから二本サスに変更されたが、、、

流石は当方が毛嫌いしてる企業である。アホガキ共には二本サスの方が受けが良いから、と言うだけの下らない理由で構造変更したのだ。
まあ、、購買層連中はこの構造変更によって性能低下した事の意味も、それを感じ取ることも出来ないのだろうが。(両方所有したバイク便ライダー曰く、同じようにコーナーに進入しても、Uは曲がれない、、、、)

ま、所詮何を言ってもあまり意味は無いのだろうが、言わずにはいられない事もあるのだ。

水冷エンジンにフィンを切っても、冷却性能は上がらない。見た目の問題。
CB1300SFのリヤのリンクは、レバー比1、つまり無くても同じ。だからコストも上がるし有害無益。


2008/04/26