<或る旅の記録 9 東北〜北海道 2006/09/02〜09/15>

今回は、長期休暇を取っての久々のロングツーリングである。警官W氏とは後日北海道での現地合流で、自身はいつもの如く自走で北海道を目指すことに。

装備面では、上はGW Euro3シーズンジャケットに下はクシタニEXジーンズ/ブーツの標準装備で、中に着るもので調節する事にした。 バイクはTDM900にK2ケースにザックのフル装備である。他はパッシブレーダーをVZ-500に更新してある。

1日目 09/02


0710 出発。天候は晴れ〜曇 予報が良い方向に外れてまあ好天である。大阪はまだ暑く、クールマックスアンダーシャツ装備で充分であった。例の腹痛の軽めの症状があり、体調面では不安があるが、、、兎も角豊中から高速に入り、一路新潟へ。

北陸道に入り130〜140で巡航すると流石に燃費が悪く、給油すると18km/lあたり。無理に急ぐ必要も無いので105〜110での巡航に落として4,000rpm以下を維持し、燃費走行する。15時を越えたあたりで新潟市内に。磐越道にスイッチし少し進んだ安田で降りてR290より一般道に。

新発田〜越後大島と進んでようやく交通量がまばらになり走りやすくなる。R113に突き当たったところを東に。荒川沿いにすすみ、野営予定の小国へ到着。が、温泉施設(健康館ゆーゆ)は潰れており、横根キャンプ場はこの時バンガロー以外使用不能であった、、、、

やむなく30km程先の長井市の古代の丘縄文キャンプ場へ行く事にする。あと、時間も設備も無いので入浴も外食も断念した。1900頃到着したキャンプ場は例によって誰もいない状態で、広くて綺麗な芝生で使いやすくいい感じだが、既に落日後の為食事を済ませさっさと寝る。体調不良に700km+走行で不安は残る。

2日目 09/03

0530 起床し、朝食をとる。体調は、、疲れはあるが症状は出ていないので一安心。キャンプ場付属施設は地元民の集会所にもなっていたようで、食い物等を勧められ、お土産?に丸ナスの漬物の瓶詰を持たされてしまった、、、 
出発し、好天の中、風景も良い最上川沿いを北上する。真室川小国大規模林道を通って北へ行きたかったが、閉鎖中の為北へ抜けR112で西へ。月山道路を通り、44号、広域農道、115号を繋ぎ、出羽三山を東に見ながら田園風景を北へ快走、、、、再び最上川に行き当たり、今度は上流側、東に向かいR47を快走。


最上川中流のつり橋

最上川R47沿い

新庄市でR458にスイッチし、35号〜R13で北へ。幹線道ゆえやや車が多く走りにくい、、、1400頃六郷町で六郷温泉へ寄り、疲れを癒す。ゆっくりした後11号、R15で田沢湖西岸へ。


田沢湖

湖畔を一回りする途中に休憩し、15分の仮眠を取った後に覚醒不足だったのか、急なスロープから出る際Uターンで出ようとしていきなり左にこけてしまった、、、、で、エアバッグベストも初めて展開させ、クラッチレバー先が曲がってしまった。共に走行に問題は無いがちょっとショック、、、素直にバックで出るべきだった。レバーの件はホルダーが逃げなかったのは、例のナックルガードのステーがあったせいで、、、ステーも逃げるようにすべきか検討が必要か?レバーは帰宅後戻す事に。

気を取り直しR341を北上し、八幡平へ。と、燃料残が警告モードに、、マップルに50km程GS無しとあるが、余裕で50kmは走るので大丈夫だろうと快走する。が、50kmを越えアスピーデラインの分岐まで来てしまうがGSは無い、、、何故?

ここで一悩みしてアスピーデラインに入るか考え、電話帳でGSの存在を確認しようとしたが、、、住所に八幡平と書いてあっても下にあるかもしれないので、、博打はしたくないので原住民、ではなく物売りの人に聞いてみたところ、15km先の集落内か20kmチョイ先の鹿角八幡平IC付近まで行かないと無いとの事、、、集落の方は日曜で閉まっている可能性を考慮して前者へ向う。ガス欠が怖かったが何とかたどり着く、、、マップルもあまり信用できないなあ、、、。

で、分岐まで20km戻り、アスピーデラインへ。時間的にはもう落日前あたりだが、兎に角走ってみる。評判通りの良いところで、走って良し、景色も良し!で、どちらかに集中しないと事故ってしまいそうだった。時間のせいもあり交通量も殆ど無く、独占状態で満喫できた。 一回りして樹海ラインで戻る。この頃には落日、稜線に入ると霧、、、視界100m以下。冷えるがまあ何とかこなして大沼八幡平キャンプ場に。情報とは異なり無料ではなくなっていたが気にせず野営。管理棟の下に水場とトイレ、コインランドリーがある設備のよさで、好天時以外の利用や、洗濯拠点にも使えると思う。ここは車が多少と他にライダーが2、3名いたが、テントが遠かったので挨拶程度。

疲労と筋肉痛等を気にしつつ食事を取り、今日も5〜600km走行し日没までに設営出来なかった事を考える、、、、ま、いつもの事か。




八幡平

3日目 09/04

今日も晴。夜間は高地故わりと寒かったので上下共アンダーウエアを追加しての出発。R282を北上するが朝の通勤の所為か混雑、、小坂から2号で十和田湖へ。国道から分岐すると極端に交通量も少なく道も快適であった。こういう事が多いので極力国道を避けるようになっているのだが。

発荷峠より湖畔に入り、時計回りにのんびり走る。北岸には道がキツイが交通量も少ないのでまあストレス無く走れる。



発荷峠より

御鼻部山の展望所より

東岸より奥入瀬を見ながら北へ下る。道沿いの渓流は美しく、走りながらでもそこそこ楽しめるのだが、その所為で徐行運転の車が多くペースは全く上がらない。道も狭く回避不能なのでここでは急がずのんびり構えて走る事に。


奥入瀬渓流

奥入瀬渓流の混雑を回避するためのR102バイパスがあるのだが、湖岸に戻るように走ってみたが全く交通量が無い。道幅も広くて快適に走れる。時間短縮と走るだけなら断然こっちだが、、、、、やっぱこちらには誰も来ないよなあ、、、、
湖岸まで往復してR103へと分岐し、八甲田山へ。R394〜40号と繋いで東側のルートを取る。十和田では曇の天気が快晴になり、あまりの暑さに途中でアンダーを外して標準装備に戻す。道は展望は効かないがまあ坦々と走れる。途中、積雪量を測るためのスケールが立っていたが、10m近くまで目盛りがあった、、、、この季節では想像もつかないが、、、、、

そのまま40号を下り、青森市へ。市内に用は無いし、例によって大間より渡航するのでバイパスで東に抜け、夏泊半島へ。西岸は狭くてキツイ道が多かったが、北から東岸は展望も良く快走できた。再びR4で野辺地まで進み、R279で下北半島を北へ。ここらあたりまで来ると日本とは思えない風景で、交通量も減少し、ハイペースに。途中のんびりしすぎたのもあって先を急ぐ、、、、、

むつ市内を抜け、4号で恐山へ。一転してペースの上がりにくい山越えルートになる。時間も無く恐山では何もせず先を急ぐ。

恐山

海沿いの大畑でR279に復帰、一路大間を目指す。燃料残がヤバく、大間まで持たないっぽいのだが、、下風呂にあるマップル上の予定地点のGSが廃業したようで、その少し先のGSが空いていなければ非常にやばかった、、、一応0.5L弱位はコンロ用があったが、、、

大間港に着いたらフェリーが出航直前で、気を利かせて待って頂いたので急いでチケットを購入し、乗船。便数が少ないので乗り遅れたら大変だったが、、、急いだ甲斐もツキもあったようだ。

落日寸前に函館に到着。明日の夜に小樽でW氏と合流なので大沼で野営することにして、R5バイパスで北へ。と思ったが温泉施設があったので入浴、疲労もあり面倒なのでついでに食事も済ませる。年々北海道も新しい施設が出来て充実してきているように思う、、、。

例によって夜に大沼まで移動。久しぶりの大沼キャンプ場は無料のままだが改装されていてバイクのサイト内乗り入れが出来なくなっていた。流石にライダーを含めてまあまあ人数はいた。ささっと設営して就寝。

4日目 09/05

夜間より雨。北海道で3回も台風の直撃を受けた事があるCEOであるので「またか?」と思ったのだが、、、、台風はそれたようで最悪の事態にならず一安心。 雨天でもあるし合流もあるので今日は移動のみ念頭に置き行動することに。R5でひたすら札幌を目指す、、、
昼頃より天候は回復し、所用を札幌で済ませ、戻って合流地点の小樽のライダーハウス「おしょろ」に夕刻到着。余った時間でテントを干す。日差しは弱いが風もあって思ったより乾く。困った事にバイク置き場が結構なスロープの上で、地面が一部ぬかるんでいて滑って危うい目に、、、、。

ここは昔利用した事もあるが食事が豪快に多いので有名だ。夕食は4人でジンギスカン他多数だったがあまり食う面子では無かったようで、胃腸に不安のあるCEOが一番ノルマを消化した、、、

談笑したりで時間を潰し、フェリー到着のW氏を待つ。店の人によるとここにフェリー組が3名来るとの事で、カブライダーの女の子も来るのだが、ここはR5沿いだがトンネル抜けてすぐの反対車線にあってワリと見つけにくいし、夜間だし、、、ということで、見つけられたらその子を同伴誘導するようにW氏に依頼連絡。不審人物に間違われるかも?(笑)とは思ったが。

W氏は人間的には信頼できるのだが、鳥目だしライダーとしてはあまり信頼できない(笑)ので外で待って誘導を引き受けていたらきちんと同伴してきた。優秀優秀、、、

夜遅くなので食事は具沢山ラーメンになるが、フェリー組とも卓を囲んで情報交換や談笑。こういうシチュエーションもキライではないが、、、野営を避けるようになると一気に軟弱化するので極力利用を控えている。

W氏と明日の予定を話し合う。といっても必要最低限の行きたい地点や温泉、方向を決めてどっちかがリーダーとして先に行くだけだが。で、北の稚内での野営だけ決めて、CEOがリードすることにして就寝。夜間、用を足して寝床に戻る際に低い天井の梁の角材に頭部をぶつけたようで、、、直立歩行状態からいきなり布団にダウンしていた、、、、滅茶苦茶痛いが死ぬ事は無さそうなのでそのまま就寝、、、

5日目 09/06

天候は晴。品数の多い朝食を頂きお代を払い、礼を述べて出発。R5〜R337で当別へ抜け、28号で北へ。オススメルートでもなく道は広いわけでもないが、交通量も少なく田舎道を快走出来るのでライダーも結構多い。札幌から少し離れるとこんなものだ。

R451に入り、滝川へ。R275で北上し雨竜から94号で増毛へ。日本海へ出てR231〜R232でひたすら北へ。と、早くも苫前で温泉へ。場所によっては交通量もそこそこあるが良い風景が続くのでここからサロベツを抜けるルートはR238と共に一押しの道である。

しかし、たまには変化をつけようとサロベツ原野に入ってから宮ノ台展望施設に行こうとして、行ったことのあるW氏を先行させてR40に入ったが、、入り口が分からず通り過ぎてしまったようだ。CEOにもそれらしいトコロは発見できなかったし、落日も近いので諦めてそのまま稚内へ。食材を調達し稚内森林公園にて設営。ここもサイト内乗り入れ不能で面倒だが、無料で広くて設備も良い。コンロも各自持っているので炊事の分担の出来て能率も良くなり、食事もスムーズに進む。

明日はここから少し入った利礼の丘、宗谷丘陵と廻ってオホーツクを下る、出来れば温泉に入るという事にして就寝。下り坂気味の天候のみ不安が、、、、

5日目 09/07

曇〜小雨と言った天候。朝食を済ませ、殆どの装備を置いたまま利礼の丘へ。マップルでは何処からアプローチするのか分からないし標識等も皆無なのだが、W氏が以前方々うろついて入り口は発見しているので案内してもらう。

具体的にはキャンプ場ではなく市制百年記念塔?だか何だかを目指して上り、そのまま先へ進んだところである。

で、結構アップダウンのあるダートに入るわけだが、、、車一台分の道幅しかなく轍は深いし左右は熊笹が張り出していて車が来たら回避不能っぽい。しかも降雨で水溜りが多数あって進入していいものか悩んだが、、、、二人いるわけだし一人ずつ少しづつ進む事に。

で、左右の轍を避けて少し高い真ん中を通っていて少し進んだトコロで、真ん中から左側に少々落ちてハンドルを取られ転倒した。一人で車体を起こして確認した所、体にも車体にも損害はほぼ皆無。ラジエターシュラウドにほんの僅か傷が増えた程度。取り敢えず進めなくなるまでは行く事に、、、

その後も難儀な箇所が結構あったものの何とか丘の最上部まで到達。しかし霧雨で視界も展望も利かず、利尻も礼文も全く見えない。 しかしまあ、、達成感はあった。帰路すぐにW氏も転倒したが例によって損害はほぼ皆無。苦労しつつ無事に舗装路まで復帰して、休憩後キャンプ場より撤収。





利礼の丘

この後はW氏にリードさせての追走。R238で宗谷へ。途中、RBのツーリングステーションを発見。旅先で自己解決不能なトラブルはほぼ陥った事が無いのだが、、、まあ何かの際には使えるだろう。進むにつれ天候はやや回復し、曇程度に。889号で宗谷丘陵へ。道も良く交通量も少なく走りやすい良いところだが、たまに観光バスが通るようになっていた。のんびり見て回りながら、岬で昼食。





宗谷丘陵

朝からダートでハードだったし天気予報ではあまり南下すると天気が悪いようなので、なるべく早めに近場で設営/温泉の予定に。オホーツクを見ながらR238を下り、猿払で710号クッチャロ湖畔ルートへ入りとクローバーの丘へ。結構探すのに苦労するのか?と思っていたが案内表示もあり問題なく展望の利く丘へ。鐘がある以外何も無いが、展望自体は悪くないしのんびりするには非常に良いところだ。草の上に腰を下ろして充分にのんびり過ごした、、、、、



クローバーの丘

その後、84号〜R275で少し内陸に向かい、あまり距離を走らず120号で歌登にある温泉に入りのんびりし、同じ敷地にあるふれあいの森キャンプ場へ。ひさしぶりに落日前に設営だ。ゴルフ場の中というか丘の上にあり、無料で設備的にも悪くない。晴れるまではいかないものの、まあマシな天気になったが、、、明日はどうだろう?

時間的余裕を持って食事をしてさっさと寝る。明日はもう少し距離を稼ぐべきか?

6日目 09/08

天候は雲が多いが晴。食事を済ませ早めの出立。昨日ルートを考えていたが、、、とりあえず道東を目指し南に進む事に。120号でひたすら快走。集落も交通量もほぼ無いのでリラックスして走れるので気持ちいい、、、途中、似たような道の49号〜60号と繋いで下川、R239を横切り101号で岩尾内湖へ。

少しゆっくりして101号を更に南へ。愛別でR39に行き当たり、ここから東へ。層雲峡があり観光ルートでもあるので観光バスやトラック等の交通量も多く、ペースが上がらない。今までのマイペース走行からのギャップが、、、、。パスできる箇所も無いので諦めて渓流と層雲峡の絶壁を仰ぎ見つつ走行。

大雪ダムの分岐でR273に入り、三国峠越えへ。道も広く交通量も一気に減少し、気分良く走行できる。



三国峠

峠を下り、道沿いの三股山荘で昼食。層雲峡を抜けると施設が皆無で大変だが、、、、ここだけは営業しているので助かる。名前の通り登山ルートの拠点になっているようだ。作りも雰囲気も良い店で、メニューは少ないが食事は美味しかった。元々ここ三股には集落があり、往時には1,000人は住んでいたらしいのだが、、現在では3軒を残すのみとの事。のんびり過ごしてから出発。

まだ昼だがすぐ近く、、、と、いっても3〜4kmはあるが幌加温泉に行ってみる事に。二軒ある鄙びた温泉で、奥のほうへ入ってみた。 設備はあまり良くないが、そういうのを求めているわけでもないので気にしない。のんびり湯を堪能した後、糠平湖へ。

R273沿い〜糠平湖に沈んでいる廃線のアーチ橋が有名だが、以前に比べて案内が良くなっていて見つけやすくなっていた。とはいえ湖のほうは、林道が途中で通行止めになっているので通り抜けられないし、水没中なのか見つけられずに引き返す、、、、




R273/士幌線アーチ橋

そのままR273で上士幌へ抜け、ナイタイ高原牧場へ。夕刻になっており多少曇ってきて少し冷える。途中の道と風景は良いのだが、やはり時刻や天候等による印象の変化は大きいか。すこしのんびりした後、今日の野営地である然別峡/鹿の湯を目指す。直線距離では近いのだが南からR274〜85号〜1088号で北上する非常に大回りなルートでしか行けない。最後にダートがあるし落日までに到着したい。ので極力飛ばしていく、、、、、



ナイタイ高原牧場

特に問題なく1088号まで快走し、そこで落日したが、、、ダートが舗装化されたようで、道は狭いもののあまり梃子摺らずに到着。ここの野営場はゲートがありバイクは進入禁止で、備え付けのネコ車やリヤカーで荷を運ぶ必要がある。サイトや水場は斜面の上にあるので少し面倒だが、二人なので荷運びに困る事も無かった。食事後、キャンプ場奥の鹿の湯へ。サンダルに灯り持参で行く必要があるが川沿いの非常に良い露天風呂だ。その気になればいつでも入れるし、、、、充分に堪能してから上がる。

今日はかなり距離を走ったような気がするが、、、明日のプランとしてヌプントムラウシ温泉に行く事にする。温泉秘湯めぐりだな、、、

7日目 09/09

0600に起床し、朝食後に朝湯に行く。いや〜、、、贅沢哉。天候は曇。撤収して取り敢えずヌプンまではCEOが引っ張ることにして出発。 少し南下したところで降雨、、、、CEOは例によって装備変更はせずに粘る事に。W氏も似たような装備なのだがレインウエアを羽織る。

593号で西へ走り、718号でひたすら北へ。あまり広くもない道を雨天に走るので多少抑えて走っておく、、、。ちなみにこのルートにはGSは無いのできっちり給油してから行く事。

東大雪湖を越えたあたりから路面が乾いている、、、北は降っていないのか?交通量のほぼ無い、施設もほぼ皆無のルートをペースを挙げてひたすら快走。特に道的に面白いわけではないが、、、、。兎も角舗装の終点、分岐点の曙橋に到着。いざ林道へ、、と思ったらなにやら看板が、、、、災害の為ヌプン峠は通行止めだった、、、、。仕方が無いのでW氏にリードを任せて戻る。登村牛(コレでとむらうしだったか?)集落で休憩し、ルートを検討。帯広で豚丼を食い、六花亭で土産を買うという何やらベタな方針に。

前を任せてひたすら718号を下る。CEOより飛ばすのは頼もしい限りだが大丈夫か(笑)?まあ、、、こんな所で取り締まりは無いとは思うが。雨はあがったようで一安心。屈足で75号にスイッチし、国道を避けつつ帯広方面へ。市内へ近づくにつれ交通量も増える、、、テキトーなトコロでR38に入り、まずは豚丼。

西2南4(北海道の町は基点を中心として碁盤の目状に道路が整備されている事が多いので交差点/信号で大体の位置が分かる)の新橋で豚丼を食う。調子に乗って特盛り風のを頼んでチト後半苦しむ、、、味は良いのだが油っこさがキツかった。素直に並にすべきだった。しかし今回は殊更食ってばかりだし量のセーブもしていないが、胃腸は何の問題も無い、、、我が事ながら大丈夫だろうか?とも思うが、、、、、おかしくなったらその時はその時で良いか。

次は定番の六花亭。珍しく仕事先の連中に北海道土産として送りつける。新鮮な海産物は不特定多数の人間相手には送りにくいし菓子が都合が良いのだ。W氏も例によってかなり送っていた、、、義理堅いヤツだ。まあ、ココのは評判も良いし喜ばれるからなあ、、、それに相変わらず店員の鍛え方が良く、客を極力待たさず愛想もサービスも良く非常に好印象である。サクサクパイを購入し珈琲片手に立食、、、。

行動を再開。R38を東に行くが、混雑気味でペース上がらず、、、、。幕別で15号で南下し、62号で東に抜け、R38に復帰。国道と混雑を避けて気分も良く結構楽しめるルートだった。R38で河口近くまで南下し、未開通のR336区間昆布刈林道へ。舗装化工事は地道に進行中のようだがまだダートは残っている。高低差もあるのでチト走りにくいが、、舗装化されるとつまらないルートかも。



昆布刈石展望台

1038号で海岸線を走り、R38にまた復帰。音別から旧R38の海岸線と根室本線線路の間のダートを走る。と、列車が来たので急遽撮影。


根室本線ワンマンカー

普段ダートではCEOがリードするのだが、ここは特に走りにくい事も無いと思ってそのままにしていたら、、、いきなりW氏が転倒。CEOも危うかったが踏ん張る、、、。見分けが付かなかったがここは砂地に切り替わっていた、、、、。損害は皆無。念のためリードを代わって先を急ぐ。出口付近でまた砂地、、、今回は気が付いて慎重に抜ける。R38に復帰し、リードも戻して一路釧路へ。

夕刻の道をひたすら走り、釧路中央市場で買い物をする時点で落日。北東へ市内を抜けR44〜R391で北上。少し市街地を離れると闇が濃い、、、先行車を捌ききれずあまりペースも上がらないまま夜の道をひたすら北上し、茅沼/シラルトロ湖野営場へ。W氏は鳥目なので分岐も見分けにくく、夜間のリードは任せないほうが良かったか、、、今後は落日後は交代する事に。

取り敢えず設営し、夕食。キャンプ場は広く芝も綺麗で良いところなのだが、、、蚊が多かった。蚊取り線香も切れており、虫除けキャンドルでは抗し切れなかった、、、ほかに殆ど利用者もいないし小雨も降ってきたので屋根のある休憩所の様な所を占拠し使用。後にホテルの温泉を利用。天候の回復を期待し、就寝。

8日目 09/10

起床するが、状況に変化は無く小雨続き、、、、、テント内に浸水はあまり無いが、、、。天気予報でも道内全体悪天候の様子。体調悪というか精神的にもエネルギー切れの症状を示していたので協議の結果、今日は何もせずに休養日として日がな一日のんびりする事に。

ホテルの温泉は一日何度も入れるので都合3回入り、食事をしつつ蚊をひたすらぶち殺して過ごした、、、、、ま、いい休養にはなったか。

9日目 09/11

起床し、天候を確認すると雨は止んでいた。曇だがまあ何とか、、、。ココに来て通算80匹以上は蚊を撃墜しつつ朝食を済ませた後、出立前にふと気が付いたのだがホテル前のミニゴルフコースに「湿原の神」丹頂鶴のつがいが、、、、、!!






丹頂鶴ペア

いくら釧路湿原に近隣の湖沼付近とは言えホテルの入り口にも近くヒトのいる所から10m位なのに、、、特に気にする様子も無く餌でもついばんでいるのかゆっくりと付近を徘徊している、、、。どうやらココには良く来るようで、丹頂を脅かさないようむやみに近づかないようにとの看板があった。
落ち着いた優美な姿は湿原の神の名に恥じないなァ、、、、しばし観察/撮影して鳥バカ精神を満足させて頂きました。

CEOがリードして出発。R391をすこし下り、塘路で221号を東へ。例によって国道以外は交通量が極少で走りやすい。R272を横断し、R44へ出て厚岸へ。123号で海岸線を快走。適度に高低差もアリ天候も回復気味で気分も良い、、、、。

が、霧多布岬に到着する頃にはまた曇、、、流石に霧は出ていないが、、、、、



霧多布岬

少し戻って砂浜へでて波打ち際を走行、、、、前回より水路の段差が少なく走りやすい。天候は相変わらずで残念だがこういうことが出来るのはここ位だしなあ、、、充分に堪能して復帰。




波打ち際でも走行可能な砂浜

142号北太平洋シーサイドラインを東へ。988号〜一般道で厚床へ抜け、R243〜R244で本別海、分岐して風蓮湖の先端の砂洲へ。野付半島の先端には砂で走れたものではないから行けないが、、こっちには問題なく行ける。何もない最果て感がたまらない、、、が何故かパトカーが先端に、、、、密漁か何かの見回りか?。と、丹頂鶴のつがいが、、、今まで実際に見たことも無かったのになんて日だ、、、。







風蓮湖/丹頂ペア

R335で知床半島へ。国後島を見ながら快走。羅臼より87号で行ける所まで行く。途中は狭く、補修工事も多くペースは上がらない。で、セセキ温泉にと思ったが、丁度満潮で水没中で使用不能、、、やむなく先の相泊温泉に。ここも海岸直近の温泉で海を見ながら入れる。天気はすっきりしないが秘湯感はあるな、、、、あと、W氏が以前会った年配のチャリダーも居られて色々と談笑及び情報交換。温泉フリークらしく情報を多く頂き、ヌプントムラウシ温泉は土砂崩れで埋まっているが彼ら有志が自発的に復旧作業もしているとの事。無料の露天も感謝して使わないと、、、、。

羅臼に戻り、国設羅臼温泉野営場で設営。有料になったりはしているがまあ仕方ないか、、、知床が世界遺産になって客が増えたのが良くない影響を与えているようだ、、我等ライダーもルールとマナーは守って行動しないと。ここは鹿がいっぱいいたりでちょっとびっくり。

10日目 09/12

起床し、朝食を済ませ、目の前の熊の湯へ。設備も良い露天だが江戸っ子係数が高すぎ(湯が熱い!)、入ってのんびりするには全く適さない、、、、熱さに体を慣らす以外方法がないのでちょっと大変。

撤収し、出発。R334で知床峠越え。ここは景色も良く道も良いのでオススメだ。観光客が多くなってきたらしいが時間が早いのかあまり困らなかった。




知床峠

天気もまあ晴れてきて、オホーツクを見ながら快走、、、。R244に入り、網走市内を抜け、76号で能取岬へ。工事のダンプがいてペースは上がらない、、、、能取岬は相変わらず芝生に灯台があるだけのトコロだ。景色は良いししばしのんびりする。




能取岬

半島を一回りして網走市内へ戻り、昼食にレストランホワイトハウスへ。\1,050でウニいくら丼とステーキが食せる、、評判どおりの味と量と値段で文句のつけようが無かった。満足満足。

R244を少し戻って藻琴から102号で南下、屈斜路湖へ。道も良く下りなので湖を見ながら走れるのでいい感じ。屈斜路湖を見下ろせるポイントは沢山あるが、北側の藻琴山展望台からが一番迫力があるか?




屈斜路湖 藻琴山展望台から

R391に出て少し北上し、1115号で神の子池へ。変わらず透明な水が湧き出していて素晴らしい、、、、。


神の子池

ついでという感じで裏摩周で眺めて150号〜505号で養老牛温泉からまつの湯へ。舗装工事も進んでおり、ちょっとダートがあるがまあ問題なし。湯温はちょっと熱い程度か、、、気合の入ったヒトは目の前にある小川に飛び込み体を冷やして戻れば良いそうだ。W氏はチャレンジしていたが(笑)

150号で薄暮の道を一路開陽台へ。CEOは特に思い入れは無いのだがW氏は殊にお気に入りの場所のようだ。本日はここで野営。晴れると星空が圧巻らしいのだが、、、、。CEO的には確かに景色は良いのだが、人間が多いとアレなんだよなあ、、、(苦笑) 夕食/温泉に中標津まで足を伸ばし寿司ロードで食事、まあ悪くない。帰路にホテルの温泉へ。しかし天候は曇で星空はまったく見えず。





開陽台/チャリダー某氏

11日目 09/13

諦めきれないW氏に合わせて夜間何度か起きたが、月と少々の星が見える程度までしか晴れることは無く、次回のタノシミみでもとって置くことに。と、前出のチャリダー某氏と再開。夜遅くなってから到着された模様。記念撮影を行う(笑)。

またしても最新の詳細温泉情報を頂いたので川北と薫別の温泉に行く事に。深砂利ダートと書かれていても実際は大した事無いようだ。マップルを毎年更新しないのも悪いのだが、、、ま、975号〜R244まで出てダートで川北温泉へ。こっちは小屋もあり元旅館の浴槽といった感じで入りやすかった。

対して薫別温泉だが、、、ダートはまあ走りにくいほどではないがイマイチ分岐と林道名が一致せず分かりにくく、何度も間違えたのでは?と不安になった。何とか行き当たって大荒れのひどいスロープも降って橋を越え、バイクを止めて温泉を捜索。河原に下りる地点を発見し、渓流を渡って少し登って川の端に石で囲った湯船らしきものを発見。クシタニEXブーツの防水性は流石で流れの中に強引に入っても全然浸水しない。しかし、本物は上から少し降りたところでわざわざ対岸に渡る必要は無かったようだ、、、。

ま、そうはいってもあちこち湧き出しているのも事実で、少し浅いがまあ気分を味わう程度には浸かる事が出来た。で、上がった際に黄色い大きな蜂が飛んできた!スズメバチと思ったので恐怖したが、なんと背中にとまられて動きが取れない、、、、、兎に角刺激しないようにと止まっていると背中が微妙に痛い、、、血が出ていると言われた。だいぶ待ったが埒が明かないのでゆっくりと湯に入り追っ払った。 どうやらアレはアブだったようで齧られて体液を吸われたようだ。そうはいうものの咄嗟には見分けが付かないのも事実で、、、、

で、出発しようとするとW氏のVストロムが始動しない。どうやらライトONでダートをチンタラ走行したのでバッテリーが上がったようだ。マメにバッテリーに充電したりで4年も持たせていたのも裏目に出たようだ。で、最悪の状況下で押しがけする事になったが、運良く橋だけはコンクリの平坦路。ここで始動しなければお手上げだ、、、CEOが後で押して2〜3度失敗し、W氏はVストロムでは押しがけ自体成功させた事がないのでCEOが交代し、一発で始動できた、、、。まあ、V2の大排は一人では押しがけする気になれんしアレだが、クラッチミートの感覚は掴んでおく方が良いだろう、、、。

で、ここからがまた難儀なのだが、結構な勾配のひどい路面のスロープを登らなくて脱出できない。ここでエンストしたらもう救いようが無いので、エンストしたら捨てていくと宣言してアタック!だいぶ不安だったが脅しが効いたのかきちんと登ってきて一安心。とりあえず集落まで出て休憩をしつつ善後策を検討。

もう日にちも少ないしバッテリーの予備は自宅にあるので、出先で高価なのを購入するのもアレなのでこのまま様子見しつつ自家充電を期待することに。あまりややこしいルートやダートは危険なので、極力平坦路コースの海岸沿いでの宗谷経由で小樽を目指す事に。

R244〜827号〜R334と繋いで美幌、裏道の122号で北見へ。ここは走りやすく時間の節約にもなってよかった、、。

昼食後、R333で遠軽、R242で上湧別でR238に。あとはひたすらオホーツクを見ながら疾走、、、、。

明日の夜には小樽港に着かなければならないので落日後も走行し、距離を稼いで枝幸のはまなす交流広場で設営。 釣りオートキャンパーの巣になっていたが設備は良く、直近にバイクもとめれる良いところだ。マナーの悪い連中が密漁するとかで警察が来たりもしていたが、、、。


はまなす交流広場



12日目 09/14

起床し、朝食を済ませ撤収。天気も良いが多少疲れは残っているか?W氏リードで兎も角R238をひたすら快走。宗谷岬で小休止。相変わらずヒトが多いがまあ良いか、、、。

そのまま稚内、野寒布岬へ。ヒトが少ない分こっちのほうが落ち着く。



野寒布岬

ちょっと走って日本最北、稚内温泉童夢へ。昼にもならないうちから温泉だが疲れているしまあいいか、、、。市営なのか設備は良く昼食も取ってのんびりした。

風もないし押さえ気味(85あたり?)でサロベツを快走。雲がかかってまたも利尻富士は全景を拝めず、、、、まあしかし良いところには変わりない。



サロベツより

R232をひたすら南下し、リードを代わり苫前でちょっと寄り道し、R239〜1049号で三毛別の熊害事件復元現場へ。冬篭りに失敗した3m近い羆に襲われて多数の死者が出た事件だが、、、、小説「熊嵐」の題材にもなっている。興味のある御仁は一度読んでみると良いだろう。


熊王復元模型

戻ってR231になってもひたすら南下。トリップ503kmで給油すると燃費は26.2km/L!最高新記録だ。荷が重いしサイドの張り出しもあるが、コレぐらいの速度域ならそういう空力やら重量より、定速で停止せず平坦路を走ったほうが効果的ということか。W氏のVストロムも25チョイの良い燃費だが流石にTDMより良くはならないようだ。抜かれると増長するので格付けは重要なのだ(笑)

その後もひたすら走行、夕日を見つつトンネルだらけの増毛国道を抜け、落日後に石狩に。


日本海の夕日

疲労困憊したものの小樽港に到着。時間はあったが市内に食事に行く気にもなれず、港の施設で入浴と食事。2300に乗船。二等寝台が取れて一安心。繁忙期以外二段ベッドの上は使わないので個室感覚でのんびり出来るようだ。兎も角さっさと寝る。

13日目 09/15

朝食を食い、風呂に入り、寝て過ごし、風呂に入り夕食を食う。バイキング方式なのでこれでもか!という位食ってやった(笑)日頃左程は食わないのだが、、、、 W氏は元々明日も仕事だが、CEOもコレは明日土曜で暇だろうし充分働けると思い、社に連絡して出勤に。

2100頃舞鶴到着。市内を抜けて高速で快走、、、、。W氏は神戸市でCEOは大阪市内なので途中舞鶴道〜中国道の分岐で別れ、ソロで池田IC〜阪神高速で港町で降りて大正区の自宅に無事到着。塩分を落とすべく水洗いだけして終了。

今回は、まあトラブルも無いわけではないが致命的な事は無く、体調も維持したし天候も左程は崩れなかった。概ね良い旅だったといえるだろう。コスト的には予想どうり¥10,000/日、走行距離は5,500km程か。

2006/10/29