<或る旅の記録 2 2004/09/01-24 北海道 前編>

今回は、一月長期休暇を取っての北海道ツーリングの記録である。

今回のバイクもツーリング用 TDM900 
装備面では、タンクバッグ、パニアケース3点、防水ツーリングバッグとかなりの重装備になっている。
Rサスのプリロードは最強にしており、後ろが重いために多少Fの接地感が薄い気がするが、走行に気を使うほどでは無い。念のためにRの空気圧は高速指定2.9より気持ち高めの3.0に合わせる。

9/1 1日目 
前日の夜、友人と出発祝いと言う名目で焼き鳥屋に食事に行き、奢ってくれたのだが、、、、食べ過ぎたのか弱っている胃腸に負荷が大きかったのか何かで明け方にかけて調子を崩す。例によって胃腸〜背中に間断無い痛み、下痢。寝ていられないので予定より早く起き、出発するかどうか悩む。正確にいうと出発して持つかどうか、であるが。

結局、北海道での合流の件もあるし、休養していたら何日経っても埒があかないので出発を決意。途中で行動不能でもその時はその時だ、、、。
朝食は取る気も起こらず、葛湯のみを飲む。装備をつけ、0600頃に出発。

体調的には普段の30%程度であろうか。残りの70%は苦痛に対処するのに喰われている為運転に集中できず、危険なのでさっさと高速に乗るべく名神豊中ICに向かい、そこから名神で京都方面へ。高速上ではちんたら走る分には左程集中力は必要ないし、、、
と、程なく茨木付近より降雨。天気予報が当てにならないのはいつもの事であるし、CEOにとってはこのくらいは毎度毎度の出発祝い程度にしか感じないのだが、、、とはいえ、余計な神経を使う事には変わりなく、注意しつつ走らせる。実際、この体調でも左端のレーンを走る気にはならないので走行ペースはいつも通り110〜120程度である。

京都に入るあたりで一息入れないとヤバイほど気分が悪化。桂PAで一旦休憩。どうしようもないほどの苦痛と倦怠感。とりあえず休息し、茶と水を飲んだ所で強烈な嘔吐感。たまらず嘔吐。吐瀉物に昨日の焼き鳥の皮。消化されず に胃に負荷を掛けていたか?吐くだけ吐いたせいか、しばらくすると随分体調も回復する。天気も降雨はおさまり曇天になる。

再出発し、京都東ICよりR161(有料の湖西道路区間を含む)にスイッチ、琵琶湖西岸を抜ける。時間もまだ早い所為か、快適に走行できた。ひたすら北上し、敦賀でR8に合流。ここから今日の寄り道企画、旧北陸線廃線道に向かう為 R476にスイッチ。207号線に入る。鉄道廃線跡だけあってカーブも緩やかで勾配も殆んど感じない。しかし、鉄道にとってはこの25パーミル(25/1000) の連続区間は急勾配の難所であるのだ。往時にはここをSL重連の列車が格闘していたというハナシである。単線であるので9個ほどもあるトンネル内では普通の車同士では行き違いが不能であり、先に進入した側優先である。何個かは長く見通しが悪いせいで、5分程度の閉塞信号がついている。とはいえ、交通量は数えるほどでしかないのだが。
トンネル内は基本的に程度が悪く、漏水も多く灯りも無い所もあり結構スリリングである。トンネル内だけ瘴気のように霧がかかったようになっている所もあった。ルート自体展望もよく、なかなかに楽しめて満足であった。しかし、、夜間にバイクでこのルートを通るのはいろんな意味で怖いだろうなあ、、。

R365に入り、更に武生よりR8福井バイパスで距離を稼ぐ、、、つもりが福井市内に入ると流れが異様に悪い。おまけに体調も悪化気味。休憩して流動食等を摂るがあまり変化なし。仕方なく高速に乗って富山あたりまでパスすることにする。

北陸道に入ると、相変わらず空いているのでペースが速い。先頭を切らないようにしつつ120〜130あたりで流す。天気は相変わらず曇。
富山ICで降りるつもりが、燃料の残が不安なので念を入れて一つ手前の小杉ICで降りて給油。富山市を掠めつつR8に入り、新潟県へ。

R8で険しい海岸線を走る。天嶮親不知付近は国道とはいえ履道と急カーブの連続する狭い道の区間なので先行する大型車に遮られ全くペースは上がらない。そのまま糸魚川、能生と進んで道の駅で休憩。相変わらず鈍い痛いが残っているが、30分程横になった後はようやく嘘のように快調になる。夕食の食材に蟹を購入し、調子よく出発。

次の名立町からは寄り道第二弾で、R8から県道245を南下して南葉山林道をぬけるつもりであったが、林道まで行くと何故か通行止め!台風の所為か? あとで知ったのだがこの林道は、坂本弁護士一家が始末されて遺棄された場所で有名なのだそうだ、、、、   で、仕方なく15km程引きかえし、R8に復帰して上越市まで抜け、R18を南下して県道95に入り、目的地である新潟〜長野の県境にある光が原高原のキャンプ場にようやく日没寸前に到着、、したのだが台風による損害の為閉鎖中!やむなく引き返し、20km程北上した所にある、ふるさと村自然と憩の森キャンプ場を目指す。引き返す途中の道は流石に見晴らしが利き、景色も良く綺麗に見えるのだが、、、時間の余裕もないのでとにかく急ぐ。
日暮れて道遠しは慣れっこではあるが、田舎で主要道を使わないのでどうにも判りにくい、、、が,何とか迷わず目的地に到着、、、、、と、丁度現地に管理人さん夫婦が居てキャンプ希望の旨を伝えると、他に誰も居ないし雨も降りそうだから、といって親切にも同じ敷地にある蕎麦屋の施設内で泊る事を勧められる。遠慮はしたものの断りきれず、実際体調的にも不安は残るし雨も少しづつ降ってきたので 好意に甘える事にする。厨房まで使って良いとのことで、、、飯盒で米を炊き、蟹を茹でなおしてそのまま喰う。悪くないが、蟹は二杯酢か三杯酢が好みだ(笑)。だだっ広い畳の間に独りで寝るのは初めてで不思議な感覚だ、、、外は本降りになっている。兎も角明日のこともあるし、さっさと寝る。
本日の走行距離は550km弱であった。

9/2 2日目 
0700頃起床。天候は小雨。片付けて電話で管理人サンにお礼を述べ、出発。

蕎麦屋とTDM900

R405を東へ。少し進んだ所で、分岐がわかりにくく道を間違う、正解は直進ではなくヘアピンカーブのほうであったらしい、、、で、もと来た道を逆行していたようだ。2km程も戻ってから気付き、再び進む。そのままR405でR117まで出るつもりがR403との合流部分からそのままR403に入ってしまう、、、、南東に行くのと南下する違いはあるが、どのみちR117に合流するようなのでそのまま進む。(CEOの地図は古くて未開通であったが、、、)

狭い登りを終え、長野県との県境、須川峠を越えて下るのだが、最近開通したとはいえ、道は狭いし路肩は土のままだし勾配はきついしカーブはきつい し、まともな国道とは思えない、、、(とはいえ現役国道、R308の暗峠越えに比べればまだマシ)更に分岐で表示が全く無いので迷いかねない!取り合えず山勘で進み、通りががりの人に聞き、合っているのを確認。ようやくR117に出る。小休止後、そのまま東へ。新潟県に再び入る。ペースは速い。
中里村でR353にスイッチして東へ行き、魚沼スカイラインへ。尾根筋のスカイラインであるが、、相変わらず天候は悪く景観は楽しめない。北上し、八箇峠からR253へ入り、そのまま東へ下りR17に。通行料は多めか?このあたりで少し早いがここからGSの無いルートに向かう故給油。374kmで16.4L、22.82km/L であった。山岳ルートでもう一つか。

そのまま魚沼市を北上し市街地を抜けR252にスイッチ。(地図が古くて市町村合併前で魚沼市ではなく郡であったが、、、)昼時だったので、食事を取りたかったが、良さげな店が見つからないまま鄙びたところまで、、、と思っていると、よさげなオーラ、というか雰囲気の店で客も入っている店を発見。ここで喰う事にする。「ごはんや」というそのまんまの名の店で、刺身定食を頼んだら値段の割にエラく豪華でしかもうまい!飯も美味い!そういえばここは魚沼コシヒカリの産地だしな、、、旅先で通りかかったら此処で喰う事を勧めるゾ、、(魚沼市下田 R252沿) (追記 地震の被害の酷い山古志村はここの北隣である 大丈夫であろうか?)

充分に気を良くして再出発。そのままR252を進み、東に向いて福島県境、六十里越へ。とんでもなく山深いルートで、途中から施設も何も無い。おまけに道路も維持が大変のようで、5,6箇所程片側一車線にして工事中であった。大型車についてのんびり走る。暗い空と履道の続く道、、、、田子倉ダムを越えると多少はすっきりしたルートになり、只見川を見下ろしつつ走るが、多少交通量が多いのでペースは相変わらず上がらない。雨は一応止んでいるが、、、柳津町の道の駅で小休止に。

昨日は入浴していないし、今日も雨天で疲れもあるので入浴したくなり、ざっと地図を見て西会津のロータスインというところにする。県道342にスイッチし、R49までのショートカットを試みる、が思ったより道が狭い、、、高低差もありあまりペースも上がらない、、、国道の方が早かったかも?兎も角市街に行き、、と再び少しきつめの降雨、、、ロータスインで入浴。豪華目の入浴施設かと思いきや、ちゃんと温泉であった。価格も¥400と低めでありがたい。気を良くして再出発。

R49を新潟県境鳥居峠寸前まで進み、そこからR459へスイッチし、東へ向かう。小雨が続くが程なく止む。道はあまり広くなく交通量もあまりないが、変化があってたしかにそこそこ楽しめるルートだ。喜多方市は買い物だけして素通りし、そのまま裏磐梯へ。ラーメンも食ってみたかったが夕食時間にも近いし、今日の野営予定地は決まってもいないので、、、。夕刻に峠に向かう車両もあまりなく、道も走りやすく快適であった。僅かの間だったが夕焼けというか薄曇に映える朱色がいい感じ、、。
登りきって檜原湖まで来た所で落日。又しても日暮れて道遠しか、、、(苦笑)と、又しても降雨、少し霧も出ている林の中の道をとにかく走る。これはこれで趣はあるのだが、視界が悪い、、、シールドを半開きにすると濡れて冷える。磐梯山の湖畔からはすぐ抜けれると考えていたが、思った以上に相当時間を食う、、、、高地ゆえ気温が低く霧と降雨で冷えるので堪える、、、。ルート分岐を確認するのも目的地を設定するのもやりにくい、、、折角の新品の地図も水を吸ってフニャっとしている、、。一応R115に出て東に向かい、二本松市の安達太良高原にキャンプ場があるようなのでそこに向かうことにする。途中R459にいるはずがR115と標識には表示されていて混乱したのだが、、、国道重複区間になっていて表示が不親切で判り難いのだ。ともかく土湯をトンネルで抜け、再びR459と分岐する所で復帰し安達太良高原を南下するが、酷い霧の上地図上には何処でキャンプ場方面に向かうようにスイッチすれば良いか、ランドマークになるものが皆無で、、、何処で左折するか悩む。

何度か逡巡した挙句、何か自治体の保養施設のようなものがあるという表示がある道を左折する事にする。その施設の前まで来たが、、霧で見通しも利かないので諦めて電話で聞いてみると、なんとその施設の道の向かいがキャンプ場であった、、、電話したところから5mも離れてない!(苦笑)霧と灯りがないにせよ、、だ、、。
他にもテントはあったが、留守のようだ。ともかく設営し、食事を摂る。その頃に一台バイクが来たが、、、自分より遅い奴も居るもんだ(苦笑)少し話をしたが、食事は済ませてきたようだ。降雨は無いが霧もあって冷えるのでさっさと寝る。本日の行程は約500km程。

9/3 三日目
0600頃起床。食事を摂り、0730頃出発。一応薄曇程度で左程は天気は悪くない。R459に復帰し、そのまま東へ。

R4との合流部を超え、二本松市を抜けたあたりのコンビニで小休止。そこでライダーだが腰を悪くして今は乗れない、、というおっちゃんと暫し会話。昼食にはホッキを奨められる。相馬あたりの名物のようだ。はやく治して乗れるようにと言って別れる。走りやすい道をひたすら太平洋目指して70〜程度で走る。 R114に合流してR459は終わり、そのまま東に、、、、
川沿いの道になり多少地形は厳しくなるが、交通量は少なく流れは良く、ストレス無く走れる。何個かのトンネルを抜け、浪江の市街地に出てR6を北上。10km程北上後、東向きの74号にスイッチし太平洋岸に出て北上し松川浦へ。ここは海沿いの汽水湖かな?とにかく一直線に北にのびる道の左右が湖と海で中々に面白い。空も晴れてきたので気分も良い。少し西に入ったところで昼食にする。ホッキ飯を喰う、、、悪くない。ついでに給油。394kmで17L、23,2km/L、、、。悪くは無いがもう少し伸びて欲しい。

R113で北西に向かい、白石経由で蔵王を目指す、が思いのほかペースが上がらず苦労する。前のバスが遅すぎてパスする事も出来ず、、、休憩も必要ないし、どうする事も出来ずダラダラと走る。多少暑い。
白石に入り、R4ですこし北上し、12号にスイッチし、一路蔵王へ。広くない道を緩やかに登る。途中から勾配とカーブがきつくなり、標高もかなり高く、一転寒くなる。道としては非常に楽しめる所で、展望も良い。途中から霧、、、。頂上と思われる刈田岳を蔵王ハイラインで登る。立派な駐車場と展望施設、、。展望もすこぶる良い。がいかにもな観光地なのがちと残念。

御釜

峠を越え、山形県に入る。下りも楽しめる道だ。後ろが重いので無理は出来ないが快適に走る。53号にスイッチし西蔵王高原ラインで山形市へ向かって下る。道もよく標高も下がってきて冷える事も無いので気分も良い。
R286へ出て、山形市を尻目に再び太平洋側に向かう。すぐに笹谷峠にかかるが、ここは平行して走っている山形道の一区間だけ乗ってトンネルで抜けれるように作ってあるが、敢えて峠越えで行く。たしかにショートカットが出来るようになっているだけのことはあり、峠まで相当急峻な道をひたすら登る事になる。

峠を下ると仙台市内に近づくにつれ通行量も増えてくる。地図を見ると仙台市内を東に抜ける良さげなルートが無いので山田ICより仙台南部道路〜東部道路〜三陸道で抜け、石巻市まで距離を稼ぐ。既に夕刻でもあったが野営地の設定がまだであるのはいつもの事か。取り敢えず市内で食材を調達し、少し東にある牡鹿半島にキャンプ場があるようなのでそこを目指す。
女川市までのR398は時刻的なものか混雑しておりペースが上がらず、万石浦北岸で落日、、、。ようやく220号コバルトラインに入り、南下して半島の南端を目指す。稜線を走る快適な道なのだが、森の中といった感じで街灯もリフレクターも無く、車も全く走っていないのでヘッドライト以外当てにならないのでペースを上げたいが無理が出来ない。一応60〜70のペースを維持してコーナーでもブレーキも変速もせずにアクセルコントロールだけで走ることが出来たが、、、
と、途中で鹿の一家4匹に遭遇!!まあ、牡鹿半島っていうからな、、とかいう余裕もなく焦る。衝突には気をつけないとなあ、、、今トラブると大変だ、、。

思いのほか南端まで距離があって、なかなか目的地には到達しない。ようやく目的地についたらどうやらオートキャンプ場だったようで、更に管理人が物分かりが悪く(苦笑)ここは諦めてもう一つのキャンプ場に向かう。
地図上では十八成浜というところにキャンプ場があるのだが、見当たらない。現地の人に聞いてみると、管理人がいなくなったので今年から閉鎖!!されたとの事。既に相当な時間になっているし、他のキャンプ場があったとしてもそこまで行くのは時間がかかり過ぎるので、海岸沿いの公園っぽいところで野営することにする。水さえ確保できれば如何とでもなるしな、、、。

さっさと設営、食事をして就寝。波の音が騒々しいがまあ気にしない。これだけ強行軍をしても耐えているし、初日の事を思えば体調の方もすこぶる良好か。
本日も走行500km程度。これなら予定通り5日目には北海道上陸でいけると思われる。

9/4 4日目
0600頃起床。天候は、、、曇。相変わらずすっきりしないなあ。手早く朝食をすませ、出発。
再び半島の先のほうまでもどり、御番所公園より景観を、、、と思うと小雨!あまり展望も利かない、、、、

御番所公園より

気を取り直しコバルトラインを戻る。日中なら80あたりで快走できるいい道だな、、(ちなみに指示速度は40)できれば空荷で走りたいものだが。ここはホントにオススメだな。(CEOはワインディングのスキルが低いのでノーブレーキ、ノーシフトチェンジで走れる所が好き 笑)半分ほど戻った所で半島の東岸の道である41号にスイッチし、のんびり狭い道を走る。女川原発があったりして興醒めだが、、、まあ、何も無いからそんな痰壺もあるのだが他は悪くは無いか。

時間を掛けてR398に復帰、リアス式海岸の国道を北上してすぐの雄勝半島を一回りする。鄙びていて悪くない。が、展望はあまり利かない。徒歩でいくなら別だろうなあ、、。
国道復帰前に給油。413.4kmで18.1L、22.84km/L、、もう一つだな、、。少し北上すると北上川を渡り、そのまま川沿いを走る。河口付近なので川幅もあり、緩やかに流れていて、悪くない。ゆっくり眺めていたいが先を急ぐ。少し北上して寄り道すると神割崎がある。確かに見事に割れた大岩だ。わざわざここに町の境界があるのは伝承によるのだろうが演出としても面白い。

神割の大岩

そこから少し走るとR45との複合区間で志津川へ。海岸沿いを行きたいので221号にスイッチしのんびり走る。判り難い道も通りつつR45に復帰し、再び泊崎半島を一回りするため寄り道、リアス式海岸を楽しむ。
更に北上すると気仙沼だが、そのままパスして唐桑半島に向かう。折石を見たり半島先の御崎まで行き、戻って漁火パーク展望台から景観を楽しむ。

あまりのんびりしていると野営予定地黒崎まで行けなくなりそうなのでここからは少し寄り道を間引いて北上する事にする。が、それにしたってどうだか、、、という距離だが。
ようやく岩手県に入り、R45をひたすら走る。大船渡を過ぎ、釜石に入ったところで249号に寄り道。多分、此処の道は漁師さんしか使ってないしこの先には漁村しかないのだろう、、。道には魚網があちこちに置いてあるだけでひどく狭い上に高低差もあるし路上に木の枝や葉っぱが散乱している。確かに海岸線とは思えない道で、海など殆んど見えない! ここを抜けて国道に復帰するまでに相当時間がかかった、、、。
R45に復帰し、釜石、陸中山田と快走して抜ける。そこで食材を調達し、此処からは41号で日本の秘境?、重茂半島に向かう。

道自体は狭くて山も森も厳しいが、走って如何?というほどの厳しさではなく、車通りもそこそこあったので期待はずれというか、それほどのことはなかった、、、。もっとも夜になると厳しいのかも、、、。
半島を抜け、R45に復帰、宮古を抜けひたすら北上。 かなり薄暗くなってきたが、鵜の巣断崖へと寄り道。着いて見たら駐車場に一台しか車が無い。ここから500m歩いて断崖へ、、街灯も何も無いので一応LEDライトを持っていく。着いたところは壮観である。「グランド・クリフ」と言うに相応しいところだ。右から左にかけて全て断崖絶壁の地形が続く、、、とはいえ完全に日が落ちてしまい、カメラには写らなかった(苦笑)。これはこれで趣があるのだが、、、こういう場所で此処まで暗いのはちょっと怖い(笑)さっさとバイクに戻ることにするが、灯りを持ってきて正解。踏み跡があるので迷わないとは思うが、、、駐車場までは遠く感じる。疲れているのもあるか。

さて、黒崎まで急がないと、、、、と思うのだが44号に入るととんでもない道だった。更に霧雨まで降ってくる始末!ここは海岸線に出ると、左は垂直に近い壁面、道路を挟んで右は更に垂直に海まで落ちているという凄い構造で、、、、これを越える場所はあまり知らないなあ、、、、通行車両も皆無なのでひたすら日暮れて道遠しを堪能?する。
ようやくにも黒崎に到着。割と大き目のキャンプ場であった。管理人がいないのでテキトーに入る。フリーサイトは駐車場から荷物をしょって歩くのが面倒なのでオートキャンプの所に設営し、食事をして寝る。明日から天気は崩れ気味との予報、、
本日は走行450km程か。

9/5 5日目
0700頃起床
朝食中に管理人が集金に来る。フリーならもっと安かったらしいが、オートキャンプサイトも¥2000なら高くは無いと思う。もし此処を2〜4人で利用するならオートキャンプサイトを使う事をお奨めする。それくらい設営できる広さがあるし芝生である。

バイクに跨りエンジンをかけ、いざ出発!という時にトップケースが脱落した!!確かに座る位置を確保する為に背中で押したが落ちるわけは無いのだが?兎に角バイクを停めてすぐ取りに行く、、、見たところケースは無事。流石に柔軟性と堅牢性は十分だな、、、と、バイクが前に進んでいる!!
微妙に下り坂なのと急いでいたのでニュートラルのままで停めていたのだった。咄嗟にトップケースを投げ捨て、バイクを確保する。後ろ側を持って転倒を押さえられるか疑問であったが、思いのほか簡単に確保できた、、、。

昨日はトップケースを外していないので、もっと前からきちんとロックされていない状態で乗っかっていたと思う。気をつけないと、、、。

R45に復帰し、北上する。曇天だが南から天候悪化らしいので今日中に北海道に渡って回避できるか、、、?
少し北上して陸中野田の道の駅で小休止。ここからR268で海岸線に出て久慈に向かう事にするが、標識が少ないので判りにくく迷う。ここは地形的に円形になっていて。右の弧が268号、左がR45で、中心は高地で放射状に道があるわけで、、、理屈では海岸線に沿っていけばいいとは判っているのだが兎に角判り難い!!集落にも表示が無く、ぐるぐる廻って実に3回も同じ辻に出てしまった 、、、、、同じところに出るだけなら判るが、逆方向から同じ辻に出ると本当に悩む、、(苦笑)結局どうやってどうなったかは理解しないまま何とか脱出。

R45に復帰し、久慈で給油。414.4kmで18L、23.02Km/Lであった。後はひたすら北へ。青森県に入り、1号にスイッチし海岸線へ。種差海岸は中々に走りやすく、風景も良い。リアス式の厳しい地形から砂浜になってやや優しい印象か。しかし少々降雨。
八戸に入るが港湾部から抜ける。大橋から市街が見えるが中々の大きさの都市で景観としても悪くない。そのまま百石に向かい、R338で北へ。道は狭いのだが、車はハイペースで流れているので不思議な感覚だ、、。三沢、小川原湖を掠めて原野の中を六ヶ所村へ。

こういっては村民には失礼だが、敢えて言うと、、、悪魔に魂を売っただけの事はあって村内に入るといきなり道が広くなり、インフラに十二分に金が掛けられていることが見て取れる。「アレ」さえなければ原野に沼沢地といった豊かな自然以外何も無い所で、CEO等旅人にはそれがたまらなく良いのだが、、、。

「アレ」とは勿論、原子力リサイクル施設及高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターである、、、。「世界の痰壺」とCEOは理解しているが。
CEOは、「原発」は原発電所(はらはつでんしょ 富山山中だったか 笑)以外は不要だと思う。理由は簡単。ウランやプルトニウム等の放射性物質は人間の生存期間と比較にもならない位影響期間が長いので手を出すべきではないと理解している。人類が滅んでも世界は終わりじゃないんだし、世界まで滅ぼすようなものを生産しつづけるなよなあ、、、

実際、痰壺をここに作る事に賛成した連中は子々孫々に渡って未来永劫とも言える放射能半減期が過ぎるまで何があろうとここに住み続ける覚悟があるのか? (痰の管理費のコストが数十兆円でも半減期で割れば年/数万円の安さだとか。そこまで責任を持って管理しきれると誰が信じるんだ?笑)
ま、核兵器を量産するには必要な施設かもしれないが、それならそれでさっさと核武装の上で不必要な原発を廃止すればよいと思うのだが?原発さえなければ相当電気料金は下がるというハナシだし。統治機構の言う事とやることは一切信用しないのが正解かな。

さて、六ヶ所村を抜けるといきなり道がみすぼらしくなり、、、とはいえこのような原野ではこれが普通だとおもうが、、R338から248号に入り、下北半島の北東端の尻屋崎へ向かう。端っこは基本だな(笑)あいかわらず曇だが、端っこだけに展望は、、、まあ、良いかな?

尻屋崎灯台

一回りして大間港を目指して西へ。6号からショートカットに266号へ入る。漁業権のカラミか、作為的に多くの極短距離の未舗装区間があるし、道の半分ほどは漁民の私有地化している、、、兎も角R279に入り、大間へ一直線、、以前に比べると随分道幅が広くなっており非常に走りやすい。津軽海峡も美しく見える。余裕を持って1610の便に間に合わせる事が出来た。
フェリーで函館へ2Hもかからないし、乗りなれたもので、テキトーに過ごし函館到着してすぐ走り出す。とはいえ食材は買うべきだったのだが。

野営地を何処にするか、、、大沼ではありきたりだし、温泉に入りたかったので温泉の隣のキャンプ場にしようと思い、R5を八雲まで上り、そこからR277で東に行った所にある鉛川キャンプ場にする。
高速道路が建設中で、今はまだ無料開放されているので大野ICから大沼手前まですぐに行ける。が、そこから先が長い。いつものこととはいえ、落日。本州装備では少し寒い、、、。
八雲のダイエーで食材を調達。以前は無かった所にショッピングモールがある、、、月日の流れを感じるな。

R277に入ると交通量は殆んど無い。が、ここも随分と改良されているようで、走りやすくなっているようだ。2000頃か?ようやくキャンプ場に到着したが、、、キャンプ場がやっていない様子。兎に角先に温泉に入る。
確認してみると、まだ開いている期間内なのに閉まっている様子! 水場が使えるので止むを得ず駐車場のような?場所で野営することにする。こんなことが多いなあ(苦笑)。
本日の走行距離は、、500kmくらいか?無事に悪天候からも逃げ切れたのでまあよしかな。<つづく>

2004/10/26