<或る日の武勇伝/或いは間抜けな話 4>

御題 日暮れて道遠し

CEOがTDM850を購入して二年目のゴールデンウィークのことだったと思う。
3日の日程で、西宮の自宅〜能登半島〜富山〜飛騨、岐阜と回るルートのキャンプツーリングを企画し、初日は能登半島先端のキャンプ場を目的地に設定して06:00に出発した。

京都〜琵琶湖西岸〜北陸〜というルートで高速を使わずにのんびり走って、金沢で買出しをした時点で夕刻であった。このころから降雨になる。
で、能登道を使って北上するも、降りが酷くなりその当時の耐水装備も劣悪であったので、すぐに衣類も足元も濡れて、徐々に体力も消耗していった。

おまけに道に街灯もリフレクターもなく、通行車も殆んど無いので非常に走りにくく次のカーブがどちらに曲がっているかすら判らない状況であった。TDMのライトが暗い所為もあると思うが、、、(35W/35W×2)
仕方なく車両が追いついてくるのを待ち、それについていくことでとにかく目的地を目指した。

しかし、思っているより距離があり、全然行程は進まず、結構気温も低く、だんだん足の感覚も無くなってきていた、、、信号停止がないので良かったが、足を出して車体を支えられるかは全く疑問であった。バイクに時計も無いので時間も判らず、今のように道沿いにコンビニなぞ無く店舗も見受けられず、ただひたすらバイクを走らせていた。

で、ある小さな町に差し掛かると、何と銭湯が道沿いにあり相当に遅い時間にもかかわらずまだ開いているではないか!!
何とか停止してスタンドを出すことが出来、体を引きずるようにして装備を外し, 風呂に、、、、。

まあ、何と言うか、、、運が良いとしか言いようが無かったと思う。時刻は23:00を回っていたと思うし。何故開いていたのか本当に不思議だが、、、。
体の方も、不気味な程血色が悪くなっており、足は太腿からまさに土のような色になっていた、、、。とにかくのんびり湯に浸かり、装備を換えて再び目的地に向かう。
ようやく少しは降りが弱くなり、キャンプ場に着いたら25:00を回っていた、、。そこから設営して自炊して、恐ろしく遅い夕食を食べ、さっさと寝た、、。

今回の件を教訓に、CEOは耐水装備に妥協無くコストを掛けるようになる。 GWのEuro耐水ジャケット初期型とオーバーパンツ (\70,000+45,000)を買ったのもそのあたりだったと思う。性能は折り紙つきで、高いだけあってまだ充分使える。(このジャケットは毎年少しづつ改良されているようだ)今年はそろそろEuro耐水ジャケットも新製品を買おうとは思っているのだが、、、(毎年そんなこと言ってるが 笑)

行程についても、少しは考えるようにはなったが、その後も1日半で1,500km走ったり、一日1,000km程度走る事もたまにあるし、、、装備と経験は良くなってその分無理が利くのでってことだろうか。
いつも雨に付きまとわれるのは相変わらずである。(苦笑)

2004/04/03