<或る日の武勇伝/或いは間抜けな話 2>

御題 危険物取り扱い

一昔前、CEOが限定解除をしてTDM850を購入し、その二ヶ月後に北海道に ツーリングに行っていた時の話である。

何でもはじめてというものはあるものだが、高速道路に乗るのも初めてで、いきなり過積載気味で新潟まで走るのだからよくよく考えると無謀という気もする、、、。まあ、若いときはそういうものかも知れないが。
補足すると初日から雨天であったことは言うまでも無い事だ、、、(苦笑)。

で、北海道のあるキャンプ場で野営する際、そこにはCEOも含めて利用者が二人しかいなかったので、もう一人のライダーと友好的に炊事等していたのだが、多少寒かったので焚き火をしようということになり、木の枝等を集めて火をつけようとしたが、、、最近の天候が悪かったせいで(笑)多少しけっていたらしくなかなか火が回らない、、、、。
そこでCEOはひらめいた。(笑)
「ガソリンを少しかければ、火が回って何とかなるだろう」と。

で、ガソリンコンロ用にレギュラーガソリンを入れて携行していた1Lポリ容器(笑)を取り出し、蓋を開けて焚き火の真上からガソリンを少しづつかけたところ、、、。
火がガソリンの滝をすーっと駆け上がり、ポリ容器の中に入ってきたではないか!!!

CEOはパニック寸前になり、思わず容器ごと投げ捨てたい衝動に駆られつつも、余計に収集がつかなくなりそうだし、、、で、こういう時はどうすれば火が消せるか思い当たった。
「蓋をすれば酸素が無くなって、消えるはず。」
左手に持っていた蓋を急いで締め、無事に火が消えたときには、、、二人して安堵のため息を、、、(苦笑)

ガソリンというものは火が回るとすぐに爆発するというイメージがあるが、この通りそう簡単には爆発はしない。(笑)ある一定の比率で空気と交じり合ったときに爆発するのである。が、、、今回はたまたま運が良かったとしか言いようが無い。二度も幸運を期待するのは厚かましいって言うか、、馬鹿だ。

以後、CEOはガソリンの取り扱いには細心の注意を払うようにしたし、容器もちゃんとガソリン携行用のSIGGのステンレスボトルに変更した。(これでも気化するので息抜きは必要)

こんな経験はしたくはないだろうが、経験することによって判ることもあるだろう。
願わくば諸兄は似たような失敗を為されないように。
その為の体験談でもあるわけですから。

2004/01/09