<フュエルポンプASSYの換装>

TDM900のフュエルポンプ自体に特に異常が発生した訳でもないのだが、10年+/136,000kmは稼動し続けているので、保険の意も含めて先手を打って換装しておく。

以前よりオクでフュエルポンプ中古品を1/10程度のコストで入手しておいたので、気軽に換える気になるというのも大きいのだが。
来歴不明の中古品だが、流石に当方の使用時間/距離レベルと比すれば100,000km位は低い品だと思われ。

必要部材等

5PS-13971-00     フュエルパイプ     (¥6,269/)※当日交換せず/後日交換済
5JW-24486-00     フュエルポンプ用Oリング(¥1,260/)※交換必須
5PS-13907-00     フュエルポンプASSY   (¥51,345/)※今回中古調達品
※最終型用で対応していると思われるが、適合を重視するか対策品を重視するかの問題。前者をオーダーして後者が来る可能性も高いが
5PS-13907-02    フュエルポンプASSY(最終型対策互換品?)(¥51,345/)

5PS-13972-00     ブリーザーパイプ    (¥1,134/)※今回未交換

12mmソケット/ラチェット
4mmHEXレンチ
ph”1/2(+)ドライバー
プライヤー(幅の広いペンチが良いか)
トルクレンチ(要5Nm)
ガソリン移送用タンク〜20L(灯油用18Lポリタンクで充分)
ガソリン移送用ポンプ

シリコングリス

パーツクリーナー
ウエス等
ピカール等研磨剤

手順

まず、フュエルタンクをヒンジで上げる為にシートを外し、サイドパネル(HEX4mm×6 サークリップ/プラリベット×2)、インナーパネル(HEX4mm×8)、スクリーン(”1×6)、車体側方小樹脂カバー(”2+ ×2)を外す。

フュエルタンクのガソリンをポンプで移送しておく。

フュエルタンク側面のボルト(12mm×2)を外し、タンクを上げられるようにしておく。



タンクを上げた状態

まずフュエルポンプに繋がっている白と緑のカプラ−二個を外し、ブリーザーホースのバンドを掴んでを外し、加圧系フュエルホースのカバーを上下とも外し、上下のコネクタ部ロックを左右から掴んで引き抜く。



タンク裏のフュエルポンプ取り付けボルト(HEX4mm×6)を外し、取り付けリングを抜き、慎重にフュエルポンプASSYをタンク内部から抜く。
フュエルレベルゲージが引っかかって抜き難いが。捻ったりフュエルレベルゲージ(フロート)部コネクタを外したりして抜く。再利用しないのなら無理矢理力技で抜いてもまあ問題は無い。


フュエルポンプ   136,000km+分のゴミ/汚れ

取り付けリングを清掃し、新品Oリングに薄くシリコングリスを塗布し、新しいフュエルポンプASSYをフュエルタンク内に入れて、リングを組み付ける。 フュエルポンブASSYに爪があるので、リングの切り欠き部と位置合わせをして、フュエルホースが進行方向のやや左側に向く位置で取り付けボルトを仮止めする。
ちなみにボルト穴がそれぞれオフセットしてあるので、この位置以外ではボルトが6本全ての位置が合わず締め込めない馬鹿避け構造になっている。


フュエルポンプASSYの取り付け方向 パイプと爪の位置に注目

仮締めの後で、トルクレンチを用いて本締めする。トルクは4Nmと非常に小さいので注意。当方所有のモトトルクレンチはレンジが5〜40Nmなので、5Nmに設定してほんの少し短く握って対処。厳密にやりたいのならば1〜5Nm程度のレンジのマイクロトルクレンチを調達のコト。
※トルクを下げたいのなら、逆に長く握って対処が正解ω

コネクタ部を押しつつ加圧ホースを上下とも取り付ける。その後、樹脂ロックカバーを上下とも取り付けておく。
ブリーザーホースもプライヤー(ペンチ)で金属バンドを掴みつつ取り付ける。再利用ならバンドは痕跡と同じ位置に。

緑と白のカプラーも繋ぎ、動作確認を行う。フュエルポンプ駆動音がキチンと聞こえたらOK。

外装等を元通りに取り付けて、終了。

※参考

ASSY化されており異様に高コストのTDM900フュエルポンプASSYだが、基本的には「常時駆動して消耗するのは中央のポンプ本体だけ」なので、中央のポンプ本体だけを調達するコトが出来れば大幅に換装コストを下げることは可能ではある。




フュエルポンプ本体 DENSO 5PS 


フュエルポンプ本体 全景 



手繰ってみたトコロ、「DENSO製で294kPaの吐出量のフュエルポンプ」は、MAZDAロードスター系のフュエルポンプASSY
「DENSO Part # 9500118」であると思われ。外観等は同一だし吐出量も同じ。ジョイント部の消耗品も付属しているし、まずコレで間違い無いと思われ。日本製なのに態々DIY大国コメリカのサイトから取り寄せるコトになるが、コストは計一万円前後、との情報。

フュエルポンプASSYの解体は樹脂爪を外すのと、最後にポンプ本体のジョイントを外すのに多少力を掛ける程度で、殆どが容易。

フュエルポンプASSY換装にコストダウンを試みたい猛者には、是非部品調達>リビルト換装にチャレンジして戴きたい。


ヤマハ発 MT-09のフュエルポンプ本体について

2014/01/03