<フロントフォークのオイル交換>

本当はダスト/オイルシールの交換と共に記載しようとしていたが、なかなかシールが破れないのでオイル交換のみ記載しておく。
フロントフォークに傷等があるとすぐ破れるので、きちんとメンテナンスしているということかも知れない。日頃の洗車と点検が重要であろう。指で触って傷があれば、金属研磨剤(ピカール等)できっちり磨いておくこと。

必要部品
Oリング (18mm/1.5mm)(\35/)×2 ( 純正品番なし)
Oリング (35mm/3.5mm)(\43/)×2 若しくは純正 4V4-23188-L0×2
フォークオイル ヤマハ純正 サスペンションオイル01 1L缶 ×1/若しくは粘度1W相当品

必要工具等
バイク用ジャッキ
フォークオイルレベルゲージ若しくは巻尺
メガネレンチ24mm(ソケットは不可)
ヘキサレンチ6mm 19mm
スパナ12mm
プラスドライバー 3”
オイルパン
ピックツール
ダンパーロッドプラー(若しくは全ネジ+長ナットで代用可能)
ラチェット/ソケット12mm/8mm

手順

まず、フォークキャップをメガネレンチで少し緩めておく(24mm) フォークを外した後では難しい 同時にホイールアクスルも少し緩めておく(19mmヘキサ)

センタースタンドとジャッキをかけて、キャリパーを外し(12mm×2 8mm 左右共)、フロントアクスルを緩め、ホイールを外す。フェンダーも外す(プラス 3” と8mm+10mm) 

フォークブラケット上下を緩め(6mmヘキサ×3)、フォークを引き抜く。

キャップを外し、ナットを外し(10mm)、スペーサー、スプリングシートを外す。オイルパンに傾け、オイルを排出し、ダンパーアジャストロッド、フォークスプリングを外す。何度もストロークさせてオイルを抜くこと。

スプリング自由長を計測しておく。標準344.0mm/限界347.0mm

キャップボルトを分解し、中の小さい方のOリングと、外の大きい方のOリングを交換する。

フォークオイルを入れる。規定量は440mlだが、液面で測定する。入れてからダンパーロッドを10回以上ストロークする。ロッドプラーが無くても左程問題は無い。その後、150mm以内でインナーチューブをストロークさせる

十分以上時間を置き、エアが抜けるのを待つ。それから液面を測定する。スプリングを入れない状態で、インナーチューブを縮めて、上部から液面まで140mmである。レベルゲージがあれば非常に簡単。オイルを多めに入れておき、ゲージを140mmに合わせておき、シリンジで多い分を抜くだけである。

逆の手順で組み付ける。スプリング、シート、スペーサー、ロックナットの順である。スプリングは密のほうが下である。ロッドプラーを使わない場合は下降してしまわないように工夫するか手早くナットをする事。

フォークの突き出し位置を再現するにはあらかじめペン等でマークしておくと良い。

2004/02/14

追記 フロントフォークO/H(シール交換)

先日、ようやく3年ぶりくらいにシールが破れてO/Hを行った。分解後確認すると、インナーチューブに小傷があり、下のほうに焼跡というか擦れたようになった部位が円周の一方にあり、ミクロン単位のほんの僅かだが痩せていた。スライドメタル等は特に問題なし。

交換部品等
4TX-23144-00 Fフォークシール、ダスト×2   565/610¥
4TX-23145-00 Fフォークシール、オイル×2   705/760¥
10mm用銅ワッシャ×2
ネジロック
90890-01447  ダンパーロッドホルダー   ¥3975/
フォークシールドライバー
ピックツール

手順
フォークを外しオイルを排出し、ボトムの8mmHEXを廻す。保持に万力を使うか、穴のあるシャフト等で廻す。空回りする場合はダンパーロッドホルダーを使う。

ダストシールを外し、Cリングを外す。他のバイクでは非常に外しやすいスナップリングなのに、、、引っ掛ける部位が無いので、「く」の字状のピックツールで先を何とか抜く事。空回りする限りドライバー等ではとてもじゃないが外せないので注意!

内部にあるカートリッジを抜き、ストロークさせてオイルを排出する。排出されるのは下からである。
万力でアウターを保持するか、二人でアウターとインナーを持ち、引き抜く。これでオイルシールが抜ける。

各部を点検、洗浄し、錆等はピカール等で落とし、インナーチューブにカートリッジ+オイルフローストッパー(スピンドル)を入れ, フォークオイルを馴染ませるために塗り、爪の方向に注意してアウターに入れる。ダンパーロッドホルダーで保持し、ワッシャを交換してネジロックを塗布し、締め付ける。(35Nm)

オイルシールにはシリコングリス、メタルラバーを塗布し、痛めないよう買い物袋をフォークにかぶせてから入れ、フォークシールドライバーでCリングが入る溝まで打ち込み、Cリングを入れ、ダストシールを入れる。

後は同じ。
念のため、今回ピンチボルト6本は全交換した。(負荷で伸びやすいらしい)
締め付けトルクは
ダンパーロッドロックナット25Nm
キャップボルト25Nm
アッパーブラケットピンチボルト30Nm
ロワーブラケットピンチボルト23Nm


2005/06/20


ダンパーロッドホルダー(撲殺可能な重量の厚肉鉄パイプ?)